腹が減っては戦はできぬ ページ8
その頃、しのぶと義勇はここに到着していた。
「私は西を回ります」
「了解した」
·
「…!」
この感覚、近くに冨岡がいる。
「グォォォオオ!!」
別の鬼もいるのか。
冨岡にはそっちを任せよう。
目を凝らして鬼を探る。
十二鬼月以外の鬼はあと三体だ。
「あの鬼を冨岡。もう一体はどっかの隊士。
残りの一体は俺がやっとこ」
女か、1番弱そうだな。
「よしっ」
ダッ!!
·
「 血鬼術 溶解の繭 」
「…!!」
村田は姉蜘蛛の血鬼術にまんまとかかり、糸玉に閉じ込められていた。
「わぁ、凄いですね。手の平から糸を出してるんですか?」
「!!」
突如後ろから現れたしのぶに鬼は動揺し、繭糸を繰り出すも避けられる。
「私と仲良くするつもりはないみたいですね」
鬼は息の詰まるような切迫感に死を感じている。
一方Aはその近くを駆けていた。
「腹が減って動きにくい…、鬼を、はやく鬼を喰って…」
「冗談じゃないわよ!死ねクソ女!!!」
「鬼…!」
Aは異常な速さで鬼に近づく。
「 蟲の呼吸 蝶ノ舞…… 」
呼吸を出そうとするしのぶをに気づかずAは木刀を振って鬼に飛びかかった。
ドッ!!
「ひいいっ!?」
姉蜘蛛を床に背中をつけさせ、木刀の先を向けた。
Aは八重歯を出して食べたそうに息を荒くした。
「あらあら、鬼が増えましたか」
その声を聞きAは我に返った。
横を向いて見るとしのぶがいた。
「マント…、フードを被っていては誰だか分かりませんね。
まあ鬼でしょうから手加減はしませんけれど」
「…」
「 蟲の呼吸 」
今殺されれば楽になれる。
でも俺はしのぶを喰べたい。
そして二人で、生きたい。
「 血鬼術
木刀を振って周りが見えないくらい大量の雪を出した。
「っ!?」
俺は鬼の身体を木刀でバラバラに斬り、頸を残してそれ以外の体位を持ち去った。
持ち去った頃には雪霞はなくなっており、しのぶは目の前の光景に目を見開いた。
「頸だけ?」
「あいつ………!い、痛い…!!いたっ!!やめてぇぇえ!!」
「!?」
しのぶは苦しむ鬼の目に日輪刀を刺し、毒を注入すると苦しみながら死んだ。
「雪……」
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ゆう(プロフ) - いやいやそんなこと!次回6話程で完結しますので是非見てください!! (2021年3月11日 0時) (レス) id: c0465afe59 (このIDを非表示/違反報告)
天麩羅 - おぉ、なんかいつの間にか凄いことに、どうしたらこんな続きが気になる終わり方が書けるんだ? (2021年3月10日 22時) (レス) id: 9b224ffa84 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - ほんと増えましたよね!嬉しい……(泣)見てくれる人がいると自然とニヤけが止まらなくて気持ち悪い顔してます笑 (2021年3月6日 13時) (レス) id: c0465afe59 (このIDを非表示/違反報告)
天麩羅 - お気に入り登録一気に増えましたねぇ、どんどん人気になっていく、凄い、、! (2021年3月5日 19時) (レス) id: 9b224ffa84 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 頑張りますー! (2021年3月3日 21時) (レス) id: c0465afe59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゃゆ | 作成日時:2021年2月19日 21時