運命 (ページ20)

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仁夏side

家に戻ると、有紀の仏壇の前に座る。

私は鞄の中から指輪とピアスを出して有紀の写真の前においた。これが約束の証。私はもう前向けるから、有紀、ありがとう。

仁夏「臣さん。すいません。」

臣「大丈夫？」

仁夏「はい。あ。紹介します。
母と父と、長女の光希(みき)35歳。
兄の颯(そう)32歳、兄の奥さんで私の親友の松利。弟の弦(げん)22歳。私は27歳ですね。」

光希「仁夏！年齢言わんで！」

弦「そうだよ、光希姉ちゃん３５歳独身気にしてるんだから(笑」

光希「弦！！」

光希が弦に１発拳骨をする。

あー、懐かしい我が家の光景(笑

臣「突然お邪魔してすいません。」

母「いいのよいいのよ！さ、ご飯よ。仁夏と光希と松利ちゃんは手伝ってちょうだい、」

臣side

仁夏と光希さん、松利さんがお義母さんにつれてかれて男だけになる。

さっき仁夏が仏壇に手を添えていた。写真の人は誰なのか。

父「登坂くん。君はもう息子だ。よろしくな。」

臣「え。あ。い、いや」

弦「兄ちゃんが増えた。もう颯兄いらんで(笑」

颯「ひでーよ！弦ちゃーん！」

颯さんが弦くんに抱きつく。
颯さん。TAKAHIROさんにそっくりなんですけど、

弦「やめろって！兄ちゃん、あつくるしいー」

ふと颯さんが真面目な顔になる。

颯「仁夏をよろしくお願いします。」

父・弦「「よろしくお願いします。」」

臣「？え」

仁夏「なにしよん？」

弦「うわ。姉ちゃん！」

仁夏side

母「お風呂沸いたよ～～」

仁夏「じゃあ。入ってくるわ。」

私は立ち上げる。
みんなニヤニヤしてる。気づかずに食べている臣さんを除いて、

颯「一緒に入んないの～～？(笑」

臣さんが喉に詰まらせて咳き込む。

仁夏「///ばか！変態！」

仁夏「光希姉と入りますっ！」

光希「わたし？！」

母「コロコロ、上にあげときなさいよ。広臣くんも仁夏も。」

臣「あ。はい。」

仁夏「ママー、臣さんどこの部屋使うの？」

母「仁夏の部屋。仁夏と一緒にね。(笑」

まじか。もう抵抗すんのやめた。

仁夏「はーい。」

私は諦めて玄関に行った。

後ろで颯兄と弦とぱぱがうぇーーい！と歓声を上げた。まじで、さすがすぎる藤堂家のあほだ。

臣「俺運ぶよ。」

仁夏「え。ありがとうございます。臣さん、色々すいません。」

臣さんは笑って、

「楽しいからいいよ！俺家族でそういうのあんまなかったから(笑)」

臣さんはどこまでも優しい。

有紀に言われたことを思い出して頬が熱くなるのを感じた。