【A3!】ビジネスカップル【皇天馬】

【皇天馬誕生日ストーリー】 ページ19

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｢おい｣


｢…なに？｣



楽屋に入ると、Aが俺の盆栽雑誌を読んでいた。


｢……どうしてその雑誌読んでるんだよ｣


｢いいじゃん、読むくらい｣




そう言って、Aは雑誌に目を移す。

…今日のコイツどうした。



いつもなら、雑誌を読む俺に対して｢こんな雑誌のどこがいいの？｣とか聞くくせに。
今日は真剣に読んでいる。




｢…………。｣





なんか、今日ありそうな気がする。






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久々に家に戻り、ちらっとカレンダーを見る。


…そうか、今日は俺の誕生日だったな。
仕事ですっかり忘れていた。



…………ということは


Aが一生懸命雑誌見てたのって、俺の誕生日だからか…？
これなら辻褄が合う。


すこしソワソワしながらソファーに座ると、ピンポーンとインターホンが鳴り響く。

俺は待ってましたと言わんばかりに、玄関まで走った。




｢……はいっ…？｣


｢あ、こんにちは。満開運輸です〜。皇様にお届けもので〜す｣


｢……あ、はい｣





大きい箱を受け取り、リビングまで持っていく。
開けると、立派な盆栽があった。




｢おお！いい盆栽だなぁ｣



そう言っていると、1枚の厚紙がヒラッと落ちる。
それを拾い上げると、文字が書いてあった。





天馬へ


誕生日おめでと。

天馬が大好きな盆栽………としたかったところだけど、そんなに高額なものは流石に買えないから、

盆栽の形をしたケーキにしたよ。

《1人で》食べてね♡



Aより









俺は手紙を読むと、すぐに井川を呼んで2人でケーキを食べた。







6.21 Happy Birthday...





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(ねぇ、天馬。昨日のケーキ1人でちゃんと食べた？)


(………。)


(…井川さんと一緒に食べた、なんて言わせないからね……？)

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