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あの日から俺はAと一切関わらなくなり、高校を卒業した。
俺は美容学校に進学したが、Aはどうしたのか知らないまま3年の月日が経った。
ある日、稽古をしていると軽快な音が部屋中に響く。
俺の携帯からだと確信して稽古場を離れて電話を出ると、懐かしい声が俺の頭の中で児玉した。
「もしもし」
『…、あーちゃん?』
「……………………A?」
何年も聞いていなかった懐かしい声。
大好きだった声。
『よかったー!電話番号変わってなかった
久しぶり!』
「あ、あぁ……。」
久しぶりに声を聞くと、なんだかむず痒くなる。
同時に気まずさも出てきて、上手く言葉が出てこなかった。
『元気にしてる?』
「あぁ。そっちは?」
『お陰様で、ちょー元気!』
電話越しでもAは元気に笑っていた。
あの時の事なんかすっかり忘れているようだった。
俺は、胸がじんわり熱くなって泣きそうになっていた。
「ていうか、なんで電話かけてきたんだよ?」
『あ!そうそう言うの忘れてた。
ご報告があってね。
私結婚することになったの。』
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蒸田。(むしだ)(プロフ) - みづきちさん» コメントありがとうございます! (2019年5月3日 1時) (レス) id: f91a58f64c (このIDを非表示/違反報告)
みづきち(プロフ) - 泣いた、、、 (2019年5月1日 8時) (レス) id: 7d65f01594 (このIDを非表示/違反報告)
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