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あれからなんにもなく、夏休みを終えた。
いつも通りにAを家まで送っていると、Aが少し紅い顔で俺を見た。
「あーちゃん」
「……なに」
「あーちゃんに、報告があるの」
トクン、トクンと心臓が忙しくなる。
Aの言葉を待たずとも、なんとなく何を伝えようとしているのか察した。
「その、付き合うことになりました」
俺の中で何かが崩れた。
分かりきっていたことなのに、簡単に崩れた。
Aの隣は俺じゃなかった。
「あーちゃんのおかげだよ。ありがとう
これからも一緒に帰ろうね」
……なんだよそれ。
「お前は、彼氏と帰ればいいだろ」
「え？」
俺の中でどす黒いものがウズウズしている。
ダメだ。やめろ。
Aを傷つけたくない。
そんな気持ちとは裏腹に、言葉がどんどん溢れていく。
「ずっと俺と帰ってたら、彼氏が嫌がるかもしんねぇだろ……」
「そんな事_____」
Aが手を伸ばした。
それを俺は振り払ってしまった。
「うぜぇんだよ！！！」
「……、あーちゃん…………。」
振り払った後、我に返る。
やってしまった。
酷く傷ついたAの顔が頭に残って、顔を見れない。
「……わりぃ。…………帰んぞ」
その日から、俺たちは会話を交わさなくなった。
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蒸田。（むしだ）(プロフ) - みづきちさん» コメントありがとうございます！ (2019年5月3日 1時) (
レス) id: f91a58f64c (このIDを非表示/違反報告)
みづきち(プロフ) - 泣いた、、、 (2019年5月1日 8時) (レス) id: 7d65f01594 (このIDを非表示/違反報告)
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