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あの日以来連絡を取ることの無くなった、名前を思い出せないその人からのメッセージを、意外な形で私は飲み込んだ。
紹介したいと言っていた、例の " 貸し " の人物に会うことになれば目的は一つしかない。
紹介されるその人がどこまで割り切った思考を持っているかは知らないけど、私は別に深入りするつもりもないから。
数時間後に用意されている行為をするにあたって、最低限のマナーくらいは持ち合わせていると思う。
手入れの行き届いた体も、抱きたいとそう思わせる化粧も、お互いの時間を消耗するなら良いものにしなくちゃ、そのための努力はする。
それが義務だと思うから。
好みを選ばない練り香水を少しだけ口の端に込めれば、キスでふわりと香る、相手の心に少しだけ引っかかる女になれると、いつか知った。
試したその日、なんだか自分のことを、汚いことへ足を向けるくせにそんな過程に立つ自分のことを可愛らしいと思えた。好きになれた。
そんな一瞬だけど、忘れられなくて。
今日もまた、指先を口の端に触れさせる。
脚のラインを綺麗に見せる、必要最低限の高さのヒールに足を滑り込ませれば、私は夜に沈みに行くだけ。
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恍(プロフ) - 🦇さん» ご指摘ありがとうございます。追加しました！ (2022年1月30日 1時) (
レス) id: 7393041891 (このIDを非表示/違反報告)
🦇 - 18がないんですけど…こちこち (2022年1月30日 1時) (レス) id: eced2265dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恍 | 作成日時：2022年1月18日 0時
