花巻君の好きな人は私ではない。３【花巻貴大】

きゅうじゅうろくわ。花巻side ページ24

＊△▽









春野が走り去ってから


しばらく俺はその場に立ち尽くしていた。









ザッ





振り返るとそこには









花巻｢……咲良…｣









黙って俯く


咲良がいた。









、









、









、









、









、









花巻｢……あのさ、｣


咲良｢聞かないよ｣





俺の言葉に被せて、強い口調でそう言った咲良は


下を向きながら震えていた。








きっと、わかったんだ。









、









、









、









咲良｢…なんで…？｣




花巻｢……俺にも、わからない。｣









｢……ごめん｣









、









、









、









咲良｢……それってさ…、何に対してのごめんなの……？｣




花巻｢……え…｣







すると咲良は顔を上げ、キッと俺を睨みつけた









咲良｢本当にわからないの！？！？｣









、









、









、









咲良｢……なら、教えてあげる。






貴大は…ｯ｣







目に涙をいっぱいためて、無理やり笑う咲良









咲良｢…貴大は…ｯ、Aの事が好きなんだよ……｣









＿＿＿＿。









何も、答えられなかった。









面食らった、


けど









自分でもどこかでわかってたのかもしれない。


わかってて、認めなかった



認めたくなかったんだ。









咲良｢…ｯ、……別れよ…ｯ｣









もう、触れてはいけない。


泣いてる咲良に。









花巻｢………ごめん…｣

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