花巻君の好きな人は私ではない。３【花巻貴大】

はちじゅうごわ。 ページ13

＊△▽









委員長｢＿＿＿＿…ってことでー、来週の文化祭ですが一学期に決めた通り３年６組は縁日カフェをしまーす｣



A｢縁日カフェ？｣



及川｢そーだよ！一学期決めたじゃん！｣





一学期…？いやぁ、まったく覚えてない(笑)





A｢てか、文化祭来週だったの！？｣






部活の事で頭がいっぱいなうちに、気がついたら学校では文化祭の直前になっていた。




委員長｢ウエイトレスの衣装とかは夏休みに創作部の人たちが作ってくれたんで、後は当日のシフトと役割分担なのでまぁそのへんはこっちでやっておきまーす。かいさーん。｣





A｢うちのクラス雑だよね、いろいろ。｣




及川｢まーいいじゃん？部活いこーA｣




A｢おーっす、じゃーね矢田〜｣




矢田｢じゃーな！｣






体育館までの道のりは、確かにどのクラスも文化祭であろう準備やら制作やらを行っていて少し慌ただしかった。






及川｢今年からミス、ミスターコンやんないらしいよ｣


A｢え、そーなの？なんで？｣


及川｢まぁー、及川さんがグランプリとっちゃうのが目に見えてるからじゃないかな！｣


A｢あれ結構盛り上がるし楽しみだったんだけどな｣


及川｢スルー？｣



まぁ、スルーしたけど正論で。徹は１年の時も去年も圧倒的人気でミスター青城になってた。
んで、ミス青城は去年に引き続き咲良がとるんだろうなぁなんてもう生徒の内で噂になってるくらいだ。




及川｢その代わりに、今年からは告白イベントになるらしいよ｣



A｢告白イベントぉ？｣


なんだその、リア充感溢れたイベントは。



及川｢及川さん沢山告白されるかも！｣



A｢あーね、まぁいーっぱい告白されりゃいいじゃん。｣



及川｢もしかして妬いてる？｣









A｢……べーつに｣



及川｢おっとっとー？？笑笑｣



A｢殴るよ。｣



及川｢まったく、素直じゃない彼女さんだこと！｣



A｢うるさい。｣







別に、徹が告白されるくらい付き合う前から見まくってたし

慣れっこだけどさ





でも

ちょーーーーっとだけ








A｢……やだ｣



及川｢ふふ(笑)俺が好きなのはAだけだよ｣



A｢…うるさい//｣









徹に好きだって言われるのは嫌いじゃないな。


だって、こんなにまっすぐに気持ちを伝えてくれる人なんてそうそういないよ。




心があったかくなるなぁ。

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