私の好きなチョン君。 ページ2
*
前に一回だけそれに似たような事を聞いた事があるから……
それに私とチョン君はただのクラスメイトってだけの関係で。
彼女でも何でも無い私にそんな事聞かれても鬱陶しいって思うだろうし。
……チョン君は面倒な事を嫌うから。
***
JK「んで、Aは何しにここに来たの？」
寝ている身体を横にして私の方を向いてくれた。
何しに来たの？なんて聞かなくても分かってるくせに聞いてくるチョン君は本当にずるい。
「チョン君に会いに来た。」
JK「……ストレートだね。」
だって本当の事だから。
チョン君に会いたくて私は毎日放課後の保健室に来てる。
「……チョン君今日授業出てなくて会えなかったから。」
JK「……そんなに僕に会いたかった？」
「うん。」
せっかく同じクラスで６時間も授業があったのにチョン君は１時間も授業出てこないんだもん。
学校には来てるくせに。
JK「Aは素直だね。」
「チョン君の前だけ。」
JK「……僕だけ特別って事？」
「そ……だよ。」
JK「へー、嬉しいね。」
嘘つき……
本当はそんな事思って無いくせに。
チョン君は嘘をつくのが上手い。
いつもこの表情からは何も読み取れない。
嘘か本音か……
それすら分からない。
「チョン君だけ特別だもん……」
JK「うん、嬉しい。」
どんなに伝えたって伝わんない。
私の気持ちとチョン君の気持ちが交わる事は絶対に無い。
こんな風に言い切れるのにはちゃんとした理由があるから……
***
JK「ね……Aこっちにおいでよ。」
「……っ……嫌。」
JK「……何で？僕に会いたかったんじゃないの？」
会いたかったよ……
だってここに来ればチョン君に会えるから。
けど、今のチョン君には近づきたくない……
だって今まで別の女の子とそういう事してたじゃん……
それにチョン君に近づいたらまたチョン君を好きになるから……
なんて……
綺麗事みたいな事言ってるくせに……
私って本当何考えてるんだろう。
会いたくて来てるくせに近づくと好きって気持ちを抑えられなくなるから近づかない……
完全に矛盾している……
JK「……おいでよA。」
「っ……」
そんな風に甘く囁いて……
誘惑するなんてチョン君はずるい……
JK「……早く来ないと寝ちゃうよ。」
*
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作者名：未夢. | 作成日時：2017年11月13日 14時
