とある男の確信 ページ26
彼の書斎はいつも以上に本やら書類やらでごった返していた。今まで報告されていた保護対象、通称ゆっくりの発見場所に違和感を覚え調べを始めたのが少し前。それから暇があるたびにその発見場所を探しだしその景色や状況を書き記して来た。そして浮き上がって来た違和感の正体が発見しつつある新たなる情報であることにエーミールという男はわくわくを隠せないでいた。それを欠伸半分で見つめているのは最初に付き添いに来たから最後まで付添人をすると決めたトントンだった。彼の情熱ともとれる探究心は長く長く続き食事も少なになるほどだった。
「で、仮説は正しかったん？」
「きっと正しいですよ！今までゆっくりが発見された場所をもう一度探ってみたんです。トントンさんからも一部情報を提供してもらいましたしこれは確実な情報になる日も近いんじゃないかと！！」
「よかったなエミさん」
「ほんまに！」
その仮説をまとめた論文のように長くぶ厚い書類を読みながらトントンは適当に返した。正直仕事疲れの彼の目にエーミールの喜びようは写っていなかった。
「……発見場所から推測するおおよその発見状況とその環境。保護対象１-bを例にすると保護対象が発見された場所は同盟国の人工雪原であり雪の温度は本物よりも高い温度で作られたものである。しかし発見状況から考える保護対象がいた場所、初期位置付近の雪は本物近い程低い温度であることがわかった。その部分だけ人工的ではなく自然的な雪があったと考えた場合様々な環境的問題やその日の天候などを考えてみてもありえない事象であると判断。
………長いから大先生の仮説はいらんな。
これらから仮定するに、保護対象が最初に出現した、もしくは人間に出会うより前に移動し一時的な住処とした場所には何らかの手段や事象によりその保護対象が生存しやすい環境が製造される、または類似した環境下に出現する可能性があると仮定します」
「他にも疑問点はあるので他の部分も読んでください」
トントンは書類を置き顎に手を当て少しだけ考えた。仮説は納得できる部分もある。だがそうなるとこの事象を引き起こせるのは能力か、第３組織が存在していることになる。それは重大問題になる得てしまう可能性がないわけではない。
「あれ？どこに行かれるんです？」
「………ちと、用事思い出した」
何か明確な情報が欲しいと、トントンはそれを知り得そうな彼らの元へと早足で進んだ。
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星空りゅな - ひえっ…ゆっぞむ可愛すぎませんか…？物凄くこの作品大好きです、更新頑張ってください！ (2019年5月3日 9時) (
レス) id: c5345c7420 (このIDを非表示/違反報告)
絶対匿名０３(プロフ) - 希白〜こはく〜さん» 報告感謝します。修正いたしました。 (2019年4月30日 16時) (レス) id: b60e961817 (このIDを非表示/違反報告)
希白〜こはく〜(プロフ) - 絶対匿名03さんこんにちは！癒しをありがとうこざいます。続編移行のお知らせ(ページ42)の誤字報告をさせていただきます。保護対象の総数は4体でなく8体ということと夢主の名前の変換が出来ていない事をご報告させていただきます。 (2019年4月30日 16時) (レス) id: cba47ff50a (このIDを非表示/違反報告)
絶対匿名０３(プロフ) - うおがめさん» 報告感謝します。修正しました。 (2019年4月7日 22時) (レス) id: b60e961817 (このIDを非表示/違反報告)
うおがめ(プロフ) - 誤字 報告41(ページ20) 資格→四角 (2019年4月7日 18時) (レス) id: 18693f0984 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絶対匿名０３ | 作成日時：2019年3月23日 15時
