われわれゆっくり研究班！【wrwrd!】 (ページ32)

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あるゆっくりたちの会議ページ32

これは、われわれゆっくりたちの緊急会議である。

『ゆっゆっ！』
(ようやくこうして集まる機会ができたな！)

『ゆっ………ぅ』
(はぁ、全く誰かがヘマしたから集合が遅れたやろ？)

『ゆんやぁ……』
(それは本当に悪いと思ってますよ～。
で、あの、なんで僕一人だけ離れなきゃならんのです？)

現在、『うつせんせい』は他三体のゆっくりたちよりもやや離れた位置にいる。それを命じた『ぐるっぺん』の意見に賛同した『おすまん』『とんとん』は口を揃えて、当然やろ、と強く言い返した。

『ゆぅ、ゆゆぅ』
(なんで能力のことバラしたん？ここに来る時に頭でも打ったんか？)

『ゆ、ゆんや』
(ぼ、僕ら頭しかな…)

『ゆっ………』
(そう言うことやないねん)

小さく、はい、と返事をする『うつせんせい』に怖いくらいの睨みが向けられた。それもそのはず、このゆっくりたちの中で決めたルールとして、能力を見せるのは先住民たちが完全に心を許し共存を約束してから、となっていた。だが『うつせんせい』がふとした拍子に能力が発動させてしまいその存在がバレてしまったと言うわけであった。

『ゆっ、ゆっゆんやぁ！』
(でも、悪気があったわけやないんやって！)

『ゆっ……ゆっゆぁ』
(ったく………反省せえよ)

『ゆんやぁ……』
(しゅ、しゅみましぇん)

『ゆんゆん！！』
(ほんまに反省せぇよ？これでもし人間たちに危険視されたら俺らは終わりなんやからな！？)

完全にキレている『とんとん』を『ぐるっぺん』が小突いてやるとようやく落ち着いてきたように深く深くため息をついた。

『ゆっ。ゆっゆゆ』
(で。どこまで喋った)

『ゆ……ゆんやぁ………』
(えっと、能力があるのは僕らメンバー全員にあることくらいは)

『ゆ～』
(はぁ、せめて自分一人しか持ってないくらいの嘘つくめう)

『ゆ、ゆんや』
(でも、僕らの種族みんなが待ってる固有能力ではないってことは伝えたで！)

『ゆっ』
(先住民たちの知能をなめてはいけないぞ。きっとすぐ予測つけてくる)

深刻そうな顔をしながらゆっくりたちは悩むように唸った。すると彼らと共に近くでお茶会をしていた人間たちが彼らのもとに食事を運んできた。

「君らも食べてええよ」

『……ゆっゆっ！』
(まぁ先ずはこの美味しい『けーき』を食べようじゃないか！)

「「「ゆっ」」」
(賛成！)

こうして緊急会議の結論は持ち越しとなった。