（地下の執事） ページ9
▶ラト
「どうして、忘れてしまったのですか？」
冷めた声が静寂を切る。返答に困るあなたを強く抱きしめる。
骨が軋む音がしても彼は力を緩めることにはない。
仕方ないことだと分かっていても、裏切られたような行き場のない怒りを握りしめる。
あなたの中に私はいない？どうか思い出して。
「主様だけなんですっ！私には、主様だけ必要なんですよ…？」
▶フルーレ
「そう、ですか。お辛いでしょう？俺で良ければ話し相手になりますよ」
励ますように、労るように、彼はあなたの隣を離れない。
あなたの前ではいつだって笑顔を絶やさず、不安を消し去ろうと努力を惜しまない。
けれど、ひとりになったときふいに涙が溢れてしまう。
いつまで笑っていられるだろうか、どうか思い出して。
「また明日も一緒に過ごしましょうね。二人でいれば、きっと大丈夫ですよ」
▶ミヤジ
「驚いたよ。まさか、また私を選んでくれるとはね…」
記憶がなくてもあなたは彼を担当執事に選んだ。
不謹慎なのは分かっている。けれどそれ以上に幸福感と優越感で緩んだ頬を止められない。
愛おしいとばかりにあなたを抱き寄せる。
まるで運命のようで、どうか思い出して。
「愛しているよ。記憶が戻らなくても、何度でも愛を伝えるよ」
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無名(プロフ) - あかりんさん» コメントありがとうございます。セリフなど悩んだ箇所が多々あったため嬉しいです!! (4月4日 0時) (
レス) id: 5f8926c089 (このIDを非表示/違反報告)
あかりん - 今日、初めて見たんですが、とても面白いです！！ (4月3日 16時) (レス) @page10 id: 01c65504dd (このIDを非表示/違反報告)
無名(プロフ) - ふゆさん» コメントありがとうございます。楽しんで頂けて嬉しい限りです!!励みになります!! (3月9日 13時) (レス) id: 5f8926c089 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ(プロフ) - ニヤニヤしながら見てます！大好きですありがとうございます！ (3月9日 13時) (レス) @page5 id: f30d07847d (このIDを非表示/違反報告)
rilu(プロフ) - 無名さん» 教えたくださりありがとうございます。もちろん楽しんで読みます！ (3月9日 11時) (レス) id: b4789fc41d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無名 | 作成日時：2024年3月2日 17時
