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家事担当。 ページ23

目を覚まして、辺りを見回して状況を理解するのに時間がかかった。


そうだ。黎斗さんの所に転がり込んだんだった。

「おっ!A起きたか?Aはどれがいい?」

笑顔のパラドは、コンビニのオニギリを広げている。

考えてみた。

前、私がここに居たときはグラファイトが全ての家事を賄っていた。

バグスターは食事をしなくても大丈夫らしいが、グラファイトは味見程度、パラドは気分がのったら食べていた。それも今だから理解出来ているだけであって、当時は一緒に食べてないだけであって、別のところで食べていると思っていた。


そして現在、その家事係のグラファイトは不在。

あの頃にもし、ご飯を食べるという習慣がパラドについていたら?

黎斗さんは開発に夢中だし、パラドもゲームに夢中。

導き出される答え、それは…

「パラド?もしかしなくても毎日こんなご飯なの?」

「ん?たまに朝マッ○も食べるぞ?」

添加物まみれ!!!

無言で冷蔵庫を開ければ、そこには栄養補助のゼリー、冷えピタ、ペットボトルだけ。

立派な冷蔵庫なのに…冷凍庫もアイスしかない。

「そのゼリーは基本ゲンムのだから勝手に食べないようにな?んで、どれ食べる?特別に好きなの選んでいいぞ?」

笑顔のパラドから鮭のオニギリを受け取り、今日からここの食事管理をしようと心に決めた。

オニギリを食べ終わってからキッチンを確認すると、そこは意外とキレイになっていた。

不思議そうにキッチンを確認していると

「ここはいつグラファイトが帰ってきてもいいようにキレイにしてるんだ。」

楽しそうにそういうパラドに、少しだけ胸が痛んだ。

でもグラファイトはバグスターだ。だからこそ本当に戻ってくるかもしれない。

「グラファイト、帰ってくるまで少し借りるね?」

きっと私のこの言葉は彼には届かないけど、道理を通そうと思っただけ。

ご飯作ってくれるのか?!と楽しそうなパラドに少しだけ不安。

グラファイトみたいに美味しいご飯を作ってあげれるだろうか…

「どうかしましたか?」

キッチンの入り口には目の下にクマを作った黎斗さんが立ってこちらを見つめていた。

「あれ?もしかして昨日寝てませんか?」

「開発に夢中になってしまって…」

欠伸をして、小さく笑う黎斗さん。

「無理して体調崩しちゃ元も子もないですよ?」

ただ、普通に心配した。

それだけ目の下のクマがすごかったのだ。

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ぽんた(プロフ) - 1日で一気見しました!!このお話本当に好きなのでとても続きが気になります!!お忙しいのかと思いますが更新再開まで楽しみに待っています! (2022年8月1日 10時) (レス) @page29 id: 45453c7a9e (このIDを非表示/違反報告)
- はじめまして!九条推しなので復活するかどうかが気になるところです〜 (2018年1月2日 22時) (レス) id: d1132cf304 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - ゆうみんさん» コメントありがとうございます!!どうなっていくんでしょうか!?私にもわかりません(笑)見切り発車で書き始めてしまったので、気分次第で内容変わってます(笑) (2017年11月10日 22時) (レス) id: 382cc0fa79 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - 夏みかんさん» ハーレムいいですよね!誰落ちかも考えてないですが(笑)当分は黎斗さんと絡みます。(笑) (2017年11月10日 22時) (レス) id: 382cc0fa79 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - あああめちゃ気になるエムやパンドラ達は彼女ちゃんはどうなる楽しみです (2017年11月8日 8時) (レス) id: 307c709a46 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:m | 作成日時:2017年10月12日 12時

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