交錯する思い。 ページ16
「離せ研修医。お前は危険過ぎる。」
「飛彩さんだって!」
「俺は何もしないと断言出来る。」
「Aちゃんがすごい色っぽい顔で迫ってきてもですか?!」
おいおい永夢さん?
何言い出してんだこいつ。
「迫ってきたなら問題ないだろう。同意の上だ。」
いやいや飛彩先生?
おかしいでしょ!!何普通に返事してんの?!
なんかみんなおかしい!!
もしかしてあれか?!みんな徹夜続きだったんだな!!それでおかしくなっているんだ!!
「もうっ!!いい加減にしてください!!タクシー呼んでありますので結構です!」
なんて嘘なわけだが、なんか私の事なのに私の意見ガン無視なのがムカついただけ。
掴まれた腕を振り解いて2人を睨むとすごく驚いた表情をしていた。
「それではお先に失礼します!!」
勢い良く部屋を飛び出してエレベーターに飛び乗った。
タクシーなんて実際には呼んでない。
バイクもない。
早歩きで帰路につく。
家についたのは0時を回った頃だった。
鍵をしめ、靴を雑に脱いで、カバンをその辺に投げ出しベッドに飛び込んだ。
「疲れた…」
身体的にというか、精神的に。
ふとカレンダーが目に入る。
「あっ…」
翌日…正しくは0時を過ぎているので今日と言うのが正しいのだが…今日は両親の命日だった。
前々から有休をとっていたことに気付き、少しだけ安心した。
彼等に顔を合わせるのが気まずい。
落ちてくる瞼に逆らうことなく夢の中へと落ちていった。
・
side.永夢
「なんで邪魔したんですか?」
「邪魔だと?」
「そうです。後少しでキスできたのに。」
Aちゃんが逃げ出すように帰り、僕は飛彩さんを睨む。
「同意の上じゃなかったんだろう?」
確かにそうだ。
でも…
「僕は本気でした。」
「そんなのはしらん。」
冷たい視線の飛彩先生は、そう吐き捨てるように言うとCRを出て行った。
ガンッ!!!
1人になって、机を感情のままに叩いた。
自分の中の抑えられない感情に、どうしようも出来なくなった。
「僕は…」
──ずっと前からAちゃんが好きだ。
初めてあった…あの泣いていた彼女に一目惚れした。
やっと再会出来たのに。
やっと、思いが伝えられると思ったのに…
彼女は、水のように僕の手をすり抜けていく。
けして、掴むことは出来ない。
そんな君を捕まえるように自身の手を強く握った。
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ぽんた(プロフ) - 1日で一気見しました!!このお話本当に好きなのでとても続きが気になります!!お忙しいのかと思いますが更新再開まで楽しみに待っています! (2022年8月1日 10時) (レス) @page29 id: 45453c7a9e (このIDを非表示/違反報告)
れ - はじめまして!九条推しなので復活するかどうかが気になるところです〜 (2018年1月2日 22時) (レス) id: d1132cf304 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - ゆうみんさん» コメントありがとうございます!!どうなっていくんでしょうか!?私にもわかりません(笑)見切り発車で書き始めてしまったので、気分次第で内容変わってます(笑) (2017年11月10日 22時) (レス) id: 382cc0fa79 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - 夏みかんさん» ハーレムいいですよね!誰落ちかも考えてないですが(笑)当分は黎斗さんと絡みます。(笑) (2017年11月10日 22時) (レス) id: 382cc0fa79 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - あああめちゃ気になるエムやパンドラ達は彼女ちゃんはどうなる楽しみです (2017年11月8日 8時) (レス) id: 307c709a46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:m | 作成日時:2017年10月12日 12時