優しさ。 ページ14
「つ…疲れた…」
ぱいせん…私をこき使いすぎです。
時計の針は23時をさしていて、流石に誰もいないだろうとCRに戻ってきてみた。
しかし、私の読みはいつだってあまい。
「お疲れ様。」
「永夢…」
既に私服に着替えた永夢がそこには居た。
「少しだけ、時間いいかな？」
もう、ここまで遅かったら変わらないからいいか…と私も腹を括って永夢の隣に座った。
「答えられることは答えるけど、答えたくないことは答えない。それでいいなら。」
「ふふっ、本当にAちゃんは変わらないね。」
何を聞かれるのだろう。
黎斗さんに関することは話せないかなぁ…
なんて考えていると、永夢は私の手をギュッと握る。
「僕、Aちゃんには戦って欲しくない。」
永夢を見ると、真剣な表情で私を見つめていた。
「みんな同じ事ばっかり。」
「みんな？」
「大我にも言われた。変身するなって。でも、私だってみんなを守りたいの！守られてるだけなんて嫌っ！私だって…私だって…」
感情の高ぶりからか涙が溢れそうになって、それを見られたくなくて下を向いた。
その時だった。
目の前が暗くなって、暖かいなにかに包まれた。
「僕が守るから。Aちゃんが守りたいものも全部。だから…Aちゃんは命を大事にしてよ。」
少し上から降り注ぐ永夢の声に、抱きしめられていることに気付く。
「でも…永夢たちだけズルい。」
「ズルくていい。Aちゃんを失いたくないんだ。」
背中に回された腕に力が入る。
優しくされるのは嫌い。
優しくされると…
「……っく、うぅぅ…」
「泣かないでよ。僕が泣かしてるみたいじゃん(笑)」
止めようとすればするほど涙は溢れて、永夢のTシャツに染みが広がる。
「永夢が泣かしてるんじゃん…」
「可笑しいな(笑)」
永夢は優しく背中を撫でてくれて、そのせいで止まらない涙を止めることを諦め、声を出して泣いた。
そんな私を、永夢はただただ優しく撫でてくれた。
枯れるまで流した涙のせいで、目は真っ赤になったことは言うまでもない。
「落ち着いた？」
「うん。落ち着いたからもう離して？」
「ふふふっ。」
笑うばかりで離してくれない。
でも…
もう少しだけ、このままがよくて私も無理に離れることはせずにそのまま身を委ねた。
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ぽんた(プロフ) - 1日で一気見しました！！このお話本当に好きなのでとても続きが気になります！！お忙しいのかと思いますが更新再開まで楽しみに待っています！ (2022年8月1日 10時) (
レス) @page29 id: 45453c7a9e (このIDを非表示/違反報告)
れ - はじめまして！九条推しなので復活するかどうかが気になるところです〜 (2018年1月2日 22時) (レス) id: d1132cf304 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - ゆうみんさん» コメントありがとうございます！！どうなっていくんでしょうか！？私にもわかりません(笑)見切り発車で書き始めてしまったので、気分次第で内容変わってます(笑) (2017年11月10日 22時) (レス) id: 382cc0fa79 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - 夏みかんさん» ハーレムいいですよね！誰落ちかも考えてないですが(笑)当分は黎斗さんと絡みます。(笑) (2017年11月10日 22時) (レス) id: 382cc0fa79 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - あああめちゃ気になるエムやパンドラ達は彼女ちゃんはどうなる楽しみです (2017年11月8日 8時) (レス) id: 307c709a46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：m | 作成日時：2017年10月12日 12時
