ゲームマスター。 ページ44
side.黎斗
部屋に戻ると、Aさんはベッドでゲーマドライバーとガシャットを抱きしめて寝ていた。
そっと毛布を一枚彼女にかけ、パソコンの前に座り、キーボードを叩き画面をみつめ考える。
「人間があのガシャットを使えば大量のウイルスに感染して即死するはずだった。」
「お前だって知ってんだろ?あいつが他のライダーとは違うってことを。」
パラドは、ビリヤードのキューをいじり、視線こちらにむけた。
私もパラドへと視線を向け、再び画面へと視線を戻すと、パラドはキューをビリヤード台へと置き
「しかし、俺たちすら知らないゲームを生み出すとはな。やっぱりあいつを見てると心が躍る。」
背後にパラドの気配を感じながらキーボードを叩く。
「おかげで完成出来そうだ。君のガシャットがね。」
「Mに感謝しなきゃな。」
パラドは、私の肩に腕をのせ「後、俺にも」と笑う。
「冗談はよせ。ゲームマスターはこの私だ。私の許可なく不正なゲームを生み出すことは認めない。奴のガシャットを回収しデータを削除する。」
そう。
認めない。
「A、思ったより早く帰ってきたな。」
パラドは、Aさんの髪をそっと撫でる。
「A、変身出来ただろ?」
「見ていないからわからない。しかし、彼女の表情をみるに、出来たんでしょうね。」
先程みた彼女の寝顔は、とても楽しそうだった。
なぜ出来たのか…
やはり、Aさんもあのゲームに仕込んだバグスターウイルスに感染していた…ということか。
しかし、その傾向はみられない。
おかしい。
彼女に仕込んだウイルス…
それはなによりも強いウイルスなはず。
そう、ゲムデウスのウイルスなのに。
あの時の私は何を考えていたんだろう。
まさかこんなにもAさんが私の中を掻き乱す存在になるとは…
少しだけ過去を悔い
少しだけ安堵した。
彼女は、ゲムデウスを押さえ込む力があることに。
しかし仮面ライダーに変身しすぎると、発症のリスクもある。
「A、早く起きてゲームしようぜ?」
「あまりAさんを疲れさせないでくれ。それと、彼女が起きる前に病院に送ってやれ。」
「なんだよ。心躍らないな。まぁ、今回は仕方ない。」
パラドは、彼女を抱きかかえ、姿を消した。
「あちらに戻っても、彼女は私のものだ。」
少しの優越感に浸り、キーボードを叩いた。
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m(プロフ) - Mさん» これから少しずつ増える予定です!今は、社長や大我多めですが…一応、全員と絡ませるつもりではありますのでお待ちください! (2017年10月8日 22時) (レス) id: 382cc0fa79 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - 永夢ー!....に会いたいですー!永夢との絡み多くお願いします! (2017年10月8日 0時) (レス) id: 7d414107ba (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - Mさん» コメントありがとうございます!エグゼイドロスは抜けませんよね…また、面白いと言っていただけるように頑張ります! (2017年10月7日 9時) (レス) id: 382cc0fa79 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - 頑張ってください!この話面白いし、エグゼイドロス何で私 (笑)永夢ーー! (2017年10月7日 2時) (レス) id: 7d414107ba (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - YUMEさん» ありがとうございます!レス遅くなりすみません!続き、頑張ります! (2017年9月24日 23時) (レス) id: 382cc0fa79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:m | 作成日時:2017年9月12日 1時