ただいま。 ページ41
ここだ…
なんとか辿り着いた工場跡。
記憶を辿っていくと、九条貴利矢が消えた場所へと辿り着く。
「九条貴利矢…」
救えなかった命。
ギュッと拳を強く握り、前を見る。
私は、あの場所へと向かう。
見覚えのある扉。
小さく深呼吸をする。
まず確認の為、扉に耳を当ててみた。
「…だからな。」
黎斗さんの声?
「面白そうだ!」
パラドの声も聞こえ、2人が居ることが確認出来た。
よしっ、と気合いを入れて扉を開けた。
「ただいま?」
「Aさん?!」
なんとなく、お邪魔しますじゃなく、ただいま!なんて挨拶してみると、驚いた顔の黎斗さんがこっちをみつめる。
あれ?パラドもいたはずなのに…
辺りを見回してもパラドの姿はない。
「何故戻ってきたんですか?」
物凄く不思議そうな彼の表情は、今まで見たことない新たな表情で、少し面白かったのは間違いない。
「何故…って?あれだけお世話になったのに黙って出て行くのは失礼じゃないですか?そんなに私って失礼なやつだと思われてました?」
にっこりと笑うと、黎斗さんは少し慌てる。
「いや、そうでは…だってあなたは…」
「聞きましたよ?仮面ライダーゲンムの正体。それに見ました。あなたが九条貴利矢をゲームオーバーにしたとこ。」
私の言葉に黎斗さんは少しだけ泣きそうな顔になった。
「どうしてあんなことしたんですか?」
「彼は知りすぎた…」
呟くように漏らす言葉。
「私、九条貴利矢が消える前に話をしたんです。私も知りすぎたので消しますか?」
「それはっ!!」
はったりです。
九条貴利矢からは何も聞いていない。
ちょっとだけ、檀黎斗という人を知りたかった。
「あなたは…、あなたは消さない。」
「それなら話が早いですね!私にもゲーマドライバーとガシャットください♪」
私の言葉に、黎斗さんは間抜けにも口をあんぐりと開けていた。
「試作中のやつとかありますよね?確か…10個のガシャットとは別。ときめきクライシスの続編の“ときめきクロスオーバー”」
「何故それを…」
「こないだみたんです。あなたの持っていた書類に書いてあるの!まだここでお世話になっていたとき。ちゃんと変身機能ありますよね?」
「しかし…あなたは適合手術を受けていない…」
黎斗さんを見つめて、へらっと笑った。
「なんか出来る気がするから試させて?」
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m(プロフ) - Mさん» これから少しずつ増える予定です!今は、社長や大我多めですが…一応、全員と絡ませるつもりではありますのでお待ちください! (2017年10月8日 22時) (レス) id: 382cc0fa79 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - 永夢ー!....に会いたいですー!永夢との絡み多くお願いします! (2017年10月8日 0時) (レス) id: 7d414107ba (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - Mさん» コメントありがとうございます!エグゼイドロスは抜けませんよね…また、面白いと言っていただけるように頑張ります! (2017年10月7日 9時) (レス) id: 382cc0fa79 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - 頑張ってください!この話面白いし、エグゼイドロス何で私 (笑)永夢ーー! (2017年10月7日 2時) (レス) id: 7d414107ba (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - YUMEさん» ありがとうございます!レス遅くなりすみません!続き、頑張ります! (2017年9月24日 23時) (レス) id: 382cc0fa79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:m | 作成日時:2017年9月12日 1時