【仮面ライダーエグゼイド】彼が唯一勝てない彼女。

元通り。 ページ37

side.黎斗
　
「パラド！どういうことだっ！！」


部屋に広がる私の声に、うんざりだと言わんばかりのパラドがゲーム画面から顔を上げた。




「俺だって聞きたいよ。いつも通りだったはずなんだぜ？」

「いつも通りじゃないからAさんが消えたんだろっ！」

「あぁ。Aなら永夢たちのとこに戻ったぞ。」

「なに？」

なぜこんな事に…





誤算だった。


彼女は完全に我々を信用していた。

だからこそ、勝手に出て行くと言うことが想定外だったのだ。







─元通りに戻った。



ただそれだけのはずなのに、どうしてこんなにもイライラするのだろう。




「計画は全て上手くいっているはずだったのに…」



「何いってるんだゲンム。これからが楽しくなってくるんだろ？心が躍るなぁ！」



「どういうことだっ！！」



「そうカッカするなよ。この次きっとAは黙っていてもこっちへ帰って来るさ。」





こいつも、何を考えているのかわからない。




楽しそうに笑うパラドは、じゃあ、いってくる。と言葉を残してどこかへと消えた。









こうなってしまったら仕方ない。




このまま計画は続行する。





デンジャラスゾンビのガシャットをそっと撫でた。

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