久し振りの君。 ページ11
side.永夢
今日から新しいナースが配属されると聞いたのはその日の朝だった。
昼頃に到着するその人は、僕と同い年でかなり優秀なんだそうだ。
衛生省の推薦でこの病院にくるという彼女の話で病院内はいつもよりざわついていた。
そして、やってきたのはAちゃん。
最後に会ったのは、高校進学と共に引っ越しする最後の日。
「ゲームもいいけどさ、目指すんでしょ?医者。頑張ってね。」
その時の僕は、医者になる為の勉強よりもゲームが楽しくて、少し勉強を蔑ろにしていたからね(笑)
どこの高校に行くのか、どんな高校に行くかも教えてくれない君。
それから数年後、彼女の両親は交通事故で亡くなった。
しかし、彼女が葬式に現れることはなかった。
後になって彼女の祖母に聞いた話だと、その時は夢に向かって頑張っているときだったからわざと連絡をしなかったそうだ。
あまり連絡を取らなくなっていた僕は、久し振りに彼女の連絡先を確認して連絡を試みるも、それは叶わなかった。
彼女の祖母が亡くなった時に全てを知ったらしい。
その時の僕は、卒業論文でいっぱいいっぱいで葬儀に参列出来なかったのだが、どうやら喪主はAちゃんだったみたい。
学校に寝泊まりしていた僕は、落ち着いてから自宅に帰ると、Aちゃんちは売り物件になっていた。
そんな君は、あの頃と同じようにキラキラと輝いた笑顔で…
あの頃よりキレイになっていた。
君に再会して
いきなり仮面ライダーになって
患者を治療して
飛彩さんのやり方に反発して
怒涛の1日だった。
「永夢、送ってくれてありがとね?」
じゃあ、また明日。とバイクに乗り走り去った彼女は、このまま消えてしまうんではないかと思うくらい、儚かった。
「こんな気持ち忘れてた。」
自分の胸に手をあてると、いつもより早い鼓動に小さく笑った。
95人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
m(プロフ) - Mさん» これから少しずつ増える予定です!今は、社長や大我多めですが…一応、全員と絡ませるつもりではありますのでお待ちください! (2017年10月8日 22時) (レス) id: 382cc0fa79 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - 永夢ー!....に会いたいですー!永夢との絡み多くお願いします! (2017年10月8日 0時) (レス) id: 7d414107ba (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - Mさん» コメントありがとうございます!エグゼイドロスは抜けませんよね…また、面白いと言っていただけるように頑張ります! (2017年10月7日 9時) (レス) id: 382cc0fa79 (このIDを非表示/違反報告)
M(プロフ) - 頑張ってください!この話面白いし、エグゼイドロス何で私 (笑)永夢ーー! (2017年10月7日 2時) (レス) id: 7d414107ba (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - YUMEさん» ありがとうございます!レス遅くなりすみません!続き、頑張ります! (2017年9月24日 23時) (レス) id: 382cc0fa79 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:m | 作成日時:2017年9月12日 1時