【歌い手】ねぇ、気づいて…【うらたぬき】

じゅうろくわ ページ24

うらたぬきside





昼休み。





俺はものすごく、ドキドキしていた。





果南先輩に、告白、するから。





大丈夫。大丈夫。




そう心の中で唱える。




あ、果南先輩……



う「果南先輩!!」




加「あ、渉君！どうしたの？」





頑張れ、自分。





う「あ、あの。」




加「うん？なに？」





う「俺、果南先輩のことが好きです！お、俺と付き合ってください!!」





加「へ………」





言い切った……



数十秒、沈黙が続く。



加「………ごめんなさい。私、彼方くんがすきなんだ。」




一ノ瀬先輩……か、




そっか、俺じゃないんだ。






その笑顔を独り占めできるのは、





その綺麗な声を独り占めできるのは、




俺じゃないんだ。





う「こっちこそ、迷惑でしたよね。すみません。」





加「ごめんなさい。でも、迷惑なんかじゃ、なかったよ。渉君の気持ち、すっごく嬉しかった。」



加「彼方くんのこと好きっていうこと、莉子ちゃんにも言ったんだ。」




莉子にも…？



加「そしたら、莉子ちゃん、渉君には言わないでって。その時はなんでなのか分からなかったけど、今、分かった。」





う「？」





加「莉子ちゃん、渉君のこと、傷つけたくなかったんだと思う。」






う「莉子が……？俺を……？」




加「渉君、莉子ちゃんのこと、よろしくね。莉子ちゃん、いろいろ悩んでるから。」




う「え………？」



なんで俺に……？



加「じゃあ、また！」



う「あ、はい！」



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更新遅れてすみません……

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