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えりか「すいません、うちの松本、いませんか…？」
かなり夜も更けてきて、少しずつ帰る人もでてきた頃、小柄で可愛らしい女性に声を掛けられた。
「あ、もしかして、松本先生の奥さんですか？」
えりか「はい。そちらは、川崎先生…？」
「え、なんで知ってるんですか？」
えりか「やっぱり！潤くんとニノくんから話はきいてます！家では勝手にAさんって呼んでます！笑」
「さん、なんて付けなくていいのに…」
えりか「いいんです！AさんはAさんなんです！」
人懐っこくて、優しそうな人。
無愛想でぶっきらぼうな松本先生にはもったいないくらい。
「あ、松本先生、あっちで寝てますよ」
私が呼びに行くと、まださっきと同じ状態でスヤスヤ眠っていた。
「奥さん、起こしてあげてください。私が起こすとあからさまに嫌な顔されるんで」
えりか「私もときどきすっごい嫌な顔されますよ。潤くん、めちゃくちゃ寝起き悪いから」
「そうなんですねぇ…」
松本先生にそんな一面があったとは。
潤「えりか……？」
えりか「あ、起きた笑」
「起きましたね笑」
潤「なんでえりかがいるの？あ、川崎先生に呼ばれた？俺タクシーで帰れるんだけど」
えりか「あまりにも遅いから迎えに来たの。ほら、帰るよ！」
潤「え、今何時…？うわ、やば、俺ずっと寝てました？」
「うん。３時間くらい。ずーっと寝てた」
潤「……ごめんなさい」
えりか「わかったから。帰ろ、潤くん」
潤「うん」
あの松本先生が、奥さんの前ではこんなに素直だなんて。
なんかむず痒い。
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作者名：はつる | 作成日時：2017年2月17日 19時
