あの約束は今もまだ2《S.S》 (ページ36)

今日:10 hit、昨日:1 hit、合計:142,710 hit

77 ページ36

やっとゆっくり食べれる、と、子どもを寝かしつけたお母さんのような気分で、私は残っている料理を食べ始めた。

ニノがこの学校にいた頃は、残り物を片付ける係は私とニノだった。

というか、そんな遅い時間まで唐揚げやらフライドポテトやらを食べ続けられる人が、私とニノぐらいしかいなかった。

私は全く飲まないし、ニノは飲んでも全く酔わないし。

仲良くなったのはたぶん、残飯処理係がきっかけだった。

酔い潰れる人達を尻目に、料理をつまみながら永遠と語り合ってたっけ。

好きとか、付き合いたいとか言われて、なにこの人？ってなったのも、飲み会のときだったけど。

でも、今はひとり。

一緒に語り合ってくれるニノは隣にいない。

そんな時間が戻ってくるなら、ニノと同じ学校ってのも、悪くないかもしれない。