花火大会 ページ1
爆「花火大会だァ？」
俺の部屋で課題をしているとやけに興奮した声が飛ぶ
貴「そう！！来週の日曜日、一緒に行こーーよーー」
だめ？と目をキラキラ輝かせ俺を見つめるコイツは
夏休み最終日の日曜に開催される花火大会に行きたいらしい
爆「ンなん寮からでも見えんだろ」
走らせていたペンを止め、ノートから視線を上げると
もー、そうじゃないんだよな〜と頬を膨らますA
貴「ヒーローになったらさ、いつ休みが合うかわかんないじゃん？
一度でいいから2人で浴衣着て花火大会に行きたいの」
お願い〜と懇願するコイツを見ながら浴衣姿を想像すると、案外悪くないかもしんねぇ
爆「わーったよ」
貴「ほんとー！？やったぁっ！！勝己も浴衣着てよね！」
どんな髪型にしようかな、と早くも浮かれるコイツを見て自然と口元が緩んだ
花火大会当日、
浴衣が実家にあるから、とAの家まで迎えに行く
母「あら〜！勝己くん久しぶりね〜！」
爆「お久しぶりです」
インターホンを鳴らすとAのお母さんが顔を出す
母「見ないうちにすっかり男の子になって
かっこよくなったわね〜っ」
ニコニコと笑う顔はAと似ていた
母「A〜！勝己くん来てくれたわよー！」
はーい、と家の奥から声が聞こえ、ドタドタと駆ける音がする
貴「おまたせ」
爆「……おう」
小走りで家から出てきたAは薄水色の生地に睡蓮の花をあしらった浴衣を着ていて
コイツの白い肌によく似合う
貴「どうかな浴衣…似合う？」
恥ずかしげに俯いたAの一つに結われた首元から、普段は長い髪で見えない項にドクッと心臓が鳴る
爆「……馬子にも衣装だな」
貴「ひどーい！！浴衣姿の勝己、かっこいいって思ったのにー！」
プクーっとヨーヨーみてぇに頬を丸めたAに、柄にもなく「可愛い」なんて思ったことは伝えず
手を引いて歩き出した
貴「出店もいっぱいあるね、なにがいいかなぁ」
夜の河川敷でチカチカと光る屋台の明かりがAの瞳に反射して七色に揺らめく
人混みの多い場所は嫌いだが、楽しそうに笑うコイツを見て、また連れてってやりてぇと思う俺も俺だな、と笑った
貴「何笑ってるのー」
爆「あ？ンでもねーよ
早くしねーと場所なくなんぞ」
たこ焼きやらりんご飴やらコイツの好きなもんを散々買って、川辺の小高い木の麓へ腰を下ろした
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桜羽(プロフ) - ゆうさん» 本誌、読んでおります…！なるべくネタバレには気を張ってるんですが、ヒーローチップスは触れたくなっちゃいました…。 (2022年10月11日 2時) (
レス) @page47 id: 1960f228ce (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - ヒーローチップス好きすぎる、、、もしや本誌よんでます？？ (2022年10月10日 23時) (レス) @page46 id: fe7b1d6009 (このIDを非表示/違反報告)
桜羽(プロフ) - ゆうさん» こちらこそコメントいただき、当作品を見つけてくださりありがとうございます…！少しでも楽しんでいただければ幸いです。 (2022年9月27日 0時) (レス) id: 1960f228ce (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 短編集みたいなのがありそうであんまりないので嬉しいです!ありがとうございます!! (2022年9月14日 23時) (レス) @page36 id: 43275f8478 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜羽 | 作成日時：2022年7月14日 23時
