すとぷりの裏事情3

心の穴 ページ5

「ぅ…」

目を開けると懐かしいなく天井が広がった。
ここ、私の部屋だ。

なんでわたし…ここにいるんだっけ…？

岡「A様？お気づきになられましたか？」

「あ、岡崎さん…」

岡「先ほど、田華様が目が覚めたら、2階の書斎に来いと話しておられましたが…大丈夫ですか？」

「う、うん」

なんでわたし、寝てたんだろう？
思い出せない…

元気がなさそうに見えたのか岡崎さんが

岡「A様、今日はすとぷりの公式生放送の日ですね‼」

と、明るい声でいった。


え…？
すとぷりって……
なに？

「え…？なにそれ…」

岡「A様⁈それもお忘れになられてしまったのですか⁈」

少し驚いた様子で岡崎さんが呟く。

なんのことだかさっぱりだ。
すとぷりってなんだったっけ？

岡「そ、そうですか………」

「ご、ごめんなさい…」

岡崎さんがしょんぼりしてるのがなんか申し訳なくなり、謝った。

岡「い、いえいえ！お気になさらないでください！」

「じゃあ私、田華さんのところに行くから」

岡「はい。いってらっしゃいませ」

岡崎さんに見送られた後、私は書斎へ歩いた。


頭の中はモヤモヤでいっぱいだった。
けど、心の中はなぜかポッカリと穴が空いたような喪失感が残っている。

すとぷり…すとぷり…

岡崎さんがいった言葉…
知らないはずなのになぜか心に残る言葉だった。

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