両面宿儺の所有物

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この気持ちをあなたに伝えていっていいものなのか。
所有物である私が心に秘めずに愛を言葉として並べていっても。

あなたの心が欲しいという一歩を踏み出してしまっても

｢…好きにしろ｣

少し間が空いたものの確かに認めてくれた言葉に私は嬉しさがこれまでにないほどに込み上げる。
私は彼の腕を抱きしめてありがとうございますと震えながらに伝えた。

｢宿儺様、私はあなたといる時間が幸せなのです本当に
毎日伝えていきます、疑う余地もないほどに
私は宿儺様が全てです｣

愛していますから、と口付ける。

幸せで幸せで堪らない。
愛を述べることを許されてしまっては自分の歯止めがききそうにない未来が見えるが愛を述べて殺されるならそれでいい。

でももし宿儺様が私の愛に答えてくれる日が来るのであれば私はどうしてしまうだろう。

あなたのその口から私のためだけに述べられる愛を想像するだけで体が震えそうになる。

｢俺から気持ちを誰かに移すことは死を意味するぞ
分かっておるな？｣

｢初めから私は宿儺様以外の者なんて興味もありませんので｣

誰にも興味がわかない。
理由なんて簡単、宿儺様以外見えないから。
宿儺様以外私には辺にある石と同じ。
足で踏みつけようが何も思わない、だから宿儺様にそれらが殺されようと無でいたんだ。

信じて欲しい、本当に私にはあなたしか居ないのだから。

でもこれからはその言葉を伝えていける。
私には愛してやまないあなたがいると


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