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頭が段々と回らなくなってきた。
私は薄れる景色の中で宿儺様を最後まで見続けていようとそれだけに集中する。
｢あい、…して、ます｣
最後に伝えておきたかったこの言葉はきちんと届いただろうか。
そう思っている瞬間私は首を掴む手が離れていた。
酸素を目いっぱい吸ってしまったせいか宿儺様の前だと言うのに咳き込んでしまう。
咳き込むまま彼を見上げると、彼は驚いた表情で私を見ていた。
｢愛、か｣
｢…どう、されましたか？｣
そう呟いた彼は考えるような仕草をしては私を抱き寄せる。
何も理解できないまま私はとにかく呼吸を落ち着かせては口から垂れてしまった唾液をふき取った。
｢A、お前は俺に愛情を持っていたのか｣
｢…はい、ご無礼とは存じますがお許しください｣
既に伝わっているものだと思っていた。
言葉にせずとも私の行動からして察しているものだと思っていた。
けれどもそういう対象では私を一切見ていないということの証明だ。
わかっていたはずの事実だとしてもこうして確信を分かってしまえばなんだか切ない。
｢所有物から愛されてしまうとはな｣
｢ふふ、いくらでも経験がおありでしょう
初めの頃に見た女性もあなたを求めていた｣
｢何だ、まだそんなことを覚えていたのか｣
忘れるはずありません。と彼に伝えた。
後々に嫉妬で狂いそうになった人のことを
彼女の発言からして私のように彼を求めていた。
しかし殺されていた。
殺されただけならいいだろう、私という存在ができて邪魔だと消されたのだから。
逆の立場だったら私は苦しい。
｢くだらんな
あれも含め俺を愛した人はいない｣
｢え？｣
｢生き長らえたいとする者ばかりだ。
逃げようとするやつは殺してきたからな
あの女もお前より生き長らえたいと思った末の行動に過ぎん｣
もう自分が求められなくなる、殺される、と頭が回ったのだろうな。と彼は淡々と話していく。
｢…ならば｣
無礼、そんなことはわかっている。
｢私はあなたをこれからも愛し続けてよろしいのですか｣
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りんご - お願い 終わらないで (2022年2月13日 18時) (
レス) @page34 id: 220ab80aca (このIDを非表示/違反報告)
陽菜月 - んぐ…〜！！(宿灘様の愛しているは核ミサイル級だわー…☆) (2021年4月5日 1時) (レス) id: 6820255b8b (このIDを非表示/違反報告)
美琴(プロフ) - え、死にそうなくらい好きです（泣）そしてとても儚い (2021年3月23日 23時) (レス) id: 8087b8e5a0 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - 違和感なく読めて、しかもキャラの性格もあまり崩さず凄く読みやすかったです(´TωT｀)更新頑張ってください！！ (2021年3月20日 16時) (レス) id: 2984822c22 (このIDを非表示/違反報告)
√ - 宿儺推しとしてめっちゃくちゃすきです！更新頑張ってくださいね！ (2021年3月6日 14時) (レス) id: c890e5f159 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のあ。 | 作成日時：2021年2月9日 21時
