第43話 ページ4
Aside
「秘密……基地…………?」
訳がわからない、みたいな顔で僕を見るスガ。
ちょっと傷つくんだけど。
『そう、秘密基地』
この廃墟を見つけた僕はあることを考えた。
それが、秘密基地。
『ねぇ、僕がなんでNo.13か気にならない?』
「え、あぁ……。
確かになったよ。キド、カノ、セト、マリー、モモ、エネ、シンタロー、ヒビヤ、コノハ……そしてA」
「これで10人。
明らかに人数とナンバーが一致しない。
俺が入る事がわかってて……ってのもありそうだったけど、
あの時のA、予想外って顔してたもんな。これも有り得ない。
そもそも俺を入れても11人だ」
あの時の……っていうのは多分あれかな。
カノと潜入調査しててスガと鉢合わせした時。
いやあれは予想外でしょ……。
たどたどしく、けれども断言するような口調でスガは言う。
うん、そうなんだよね。
「それとも……まだ俺が会っていないだけで他の場所にいるのか?」
口角が上がったのがわかった。
やっぱり。さすが。いろいろな称賛の言葉が脳内に浮かんでは消える。
これでも僕なりにスガのことは評価しているつもりだ。
いや何様だって話だよね、ごめん。
『……いいや、合ってるよ。
本当はいるんだよ。僕の前のナンバーの団員がね』
『いや……正確には"いた"と言った方が正しいかな』
「!」
スガの顔が強ばったのが見えた。
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作者名:ラディ | 作成日時:2018年3月30日 14時