無気力なメカクシ団No.13の少女は烏野高校３年生なのです← if 【ハイキュー!!】【カゲプロ】 (ページ38)

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第７６話ページ38

NOside

『あはっ……ここがカゲロウデイズかぁ』

そこはまるで地獄。
蛇が渦巻き、自身の体も、自我も、何もかも失せてしまうような。

そんな世界だった。

だが今は蛇がいない。
かつての(とは言えどもたかだか数分前のことである)
地獄のような光景も今は何ら見いだせない。
ただあるのは"別の世界"という何もない虚無。

というのも、少女がその身に纏っているからだ。
蛇という蛇を己に取り込み、神に近しい力を得た今、これではどちらがバケモノなのか……

そう少女は心の中で悪態をつく。

『まったく趣味悪いなぁ……。
誰だよこんなの創ったの…………あ、クソ蛇(クロハ)と言いくるめられたアザミか。

いやでもこれはなぁ。
想像を絶するというか、なんとなくこんなもんかと思ってたけど』

その世界の宙に浮き、しげしげと見下ろす少女はボロクソに言い始めた。

『……まだ蛇が残っている？
アザミが残してたんだ……此方に来るのはスガ、か。
……ふふ。本当に物好きだな』

優しい笑みを浮かべた少女は、直ぐにその顔を引き締める。

『いけない。まだやることあったんだった……。
しゅーちゅーしゅーちゅー』

言動と表情が一致していない。

少女は指をﾊﾟﾁﾝと鳴らす。
すると、辺り一帯に制御室のような液晶画面やコンピュータが大量に現れた。

それらは全てコードで繋がっており、中央のメインコンピュータらしき物に集約されている。

少女は革張りの__社長が座るような大きな__椅子に座ると、
ﾎﾟｷﾎﾟｷと首を回して、

『さーて、始めっかね～』

気だるげに、しかし素早くキーボードを叩き始めた。