19話 ページ19
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やっと決まったと思った一本はアウトだった。
おしぃいっ!!
コツとか掴んできたって事なのかな。
するともう一度日向にトスが上がった。
次こそ!!
スカーン
……あー。
まだらしいわ。
うん、そりゃそうよね、難しいって言ってたもん。
だけど日向の手に当たらなかったボールを澤村さんが尻拭いしてくれた。
打っても、ブロックしても、繋げてくる。
『うぅう、しつこいっ!』
「音駒はレシーブ力が一番の武器だもんな…」
調べた時は、へーレシーブが強いんだーしか思わなかったけど、いざ戦ってみるとその凄さに気づく。
17対13
まだ追いつけそうではある…。
相手セッターのサーブ。
「ナイッサー!」
打ったボールは日向の方に向かう。
アンダーで取るには高いけど、オーバーだと低いボール。
「ほぐっ!」
ははっ、とった……。
西谷がカバーして田中に上げる。
「ピンチの時に決めんのは旭さんだけじゃ
ないんだぜぇええええ!!!」
すっごい音を立ててブロックを吹き飛ばした。
うっわぁ、あんなん腕もげるって。
ていうか、同族嫌悪かなんかなのかな、もしかしてあのモヒカンの人と争ってたりする…?
「ソイソイソォオイ!!」
めっちゃ煽るじゃん!
『あれいいんですか?』
「まぁ、練習試合だし、いいんじゃないか?」
苦笑いでそう言うスガさん。
まぁ確かに止められてないならいいってことか。
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作者名:ふゆ | 作成日時:2024年2月25日 2時