烏は猫に恋をする-守護神- (ページ1)

今日:59 hit、昨日:32 hit、合計:21,599 hit

1話ページ1

・

2年生。春ももう終わる頃。

入学式で満開の桜が新入生たちを歓迎していた桜は、もう散ってしまっている。

まだ残っている桜を眺めながら私は

『つまんない……』

暇を持て余していた。

1年生は特に何かある訳でもなく、平々凡々に過ごしていたらあっという間に2年生。

友達はちゃんといるし、トラブルもないし、悪い訳では無い。
けど、凄くつまらない人生を送ってるなって思う。

何か、なにか刺激が欲しい。

ぼーっとそんな事を考えていると、帰りのHRが終わる。
起立、礼を合図にそれぞれがかえる準備をしたり部活に行く準備をしたり…。

『私も何か部活入っておけば良かったかも』

「えーなんで？」

『だって、その方が人生に刺激があって楽しそうじゃん！』

そう、今私が求めているのは刺激。

「ほぅ、刺激を求めてるのか！！」

ヌッと後ろから現れたのは同じクラスの田中龍之介。

あれ、こいつ部活行ったんじゃなかったの？

だいたい一番に教室を出ていく田中が何故かまだ居た。

『う、うん、まぁ』

私の返事を聞いた瞬間目をこれでもかってくらい輝かせた。

「じゃあ、男子バレー部のマネージャーやってくれよ！！」

マネージャー…！？

・

東雲A

2年帰宅部

155cm

元気な子。黒髪ボブヘア。

帰宅部に憧れて部活に入らなかったら、自分にはあってなかった。