カミツレ【轟焦凍】 (ページ5)

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第5話ページ5

続く種目も難なくこなして、第5種目のボール投げだ

テスト前に声を上げていたボブの子が∞という記録を出し、クラスメイトが盛り上がりを見せる

ただ、緑のモサモサ頭だけが顔を青くして俯いていた

……あの子、今のところ目立った活躍なし？

｢緑谷くんは、このままだとマズいぞ…？｣

｢ったりめーだ！無個性の雑魚だぞ！｣

足速メガネの呟きを拾ったのは、イライラした様子の爆豪くんだ

無個性で雄英の試験に受かるなんてことあるの……？

そして遂に彼の番になる

何かを決心したような顔でボールを握り締めると、振りかぶってボールを投げた

【46m】

｢な…今確かに使おうって……｣

｢個性を消した｣

｢消した……！あのゴーグル…そうか！抹消ヒーロー・イレイザーヘッド！｣

イレイザーヘッド…

相手の個性を消すっていうアングラ系ヒーロー…

でも、"消した"ってことはやっぱり無個性じゃないんじゃない？

考えているうちに、2人の話は終わったようで、2回目のボールを持ったモサモサくんは再び振りかぶった

【705.3m】

『！』

なんだ、やっぱり個性あるんだ

増強系？

中々強力そうな個性だけど、使った本人の指は赤黒く腫れ上がっている

個性と体が合ってないの？

何故か爆豪くんがキレ散らかしてるけど……

｢次、森咲｣

『…はぁーい』

ボールに蔓を巻き付けて振りかざす

ブォンっと空を切る音がして、ボールは見えなくなっていった

【607.7m】

『…』

アイツ…いきなり個性使ったかと思えば、私より結果出しやがって…！

(なんか悪寒がっ……)←緑谷