カミツレ【轟焦凍】 (ページ2)

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2話ページ2

欠伸を噛み殺しながら歩くこと15分弱

遂に辿り着いた教室

身長の3、4倍はありそうな大きいドアに困惑しつつも手をかける

ガラリと開ければ、既に教室内にいる数名の視線がこちらに向いた

特に知り合いがいる訳でもないので、とりあえず自分の席を確認する

｢はじめまして、私、八百万百と申します｣

端っこの後ろとか眠くなるなー…なんて入学初日で既にやる気ないことを考えていると、後ろの席の女の子に話しかけられた

『…森咲 A、よろしくね』

お堅い口調で話しかられ、なんとなく気後れしつつもとりあえず挨拶を返す

無愛想な短い返事にも関わらず、にっこり笑って｢こちらこそ、よろしくお願いいたします！｣なんて言われると、流石にちょっと罪悪感

しばらくすると前の席に来た頭が特徴的なチビが自己紹介してきたが、興奮気味な顔と舐め回すような視線を感じてガン無視した

｢お友達ごっこしたいなら他所へ行け｣

ワイワイと騒がしくなってきた教室に響いた低い声に視線を向けると、髪が無造作に伸びた細身の男の人

何故か寝袋から出てきたその人に、クラス全員の顔が固まる

そして担任だと名乗ったその人に、更に困惑の色が広がっていった