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怖い夢を見た ページ1

炭治郎(Aside〜)
怖い夢を見るのは別に日常茶飯事。どうってことない。でも今日は格別違くて。

『…最悪だ。』

横ですやすやと眠っている炭治郎の温もりに触れたくてキュッと控えめに寝巻きの袖を掴む。ああもっと触れたいのに、もっと近くに行きたいのに。遠い、凄く遠い。距離とかじゃなくて、心が。炭治郎がいつか離れてしまうんじゃないかとヒヤヒヤする。だからこうして少しでもつなぎとめていたい。

「…俺はずっと君のそばにいるよ。大丈夫。」

いつの間にか炭治郎の匂いが全身を包み頭を撫でてくれる。あぁ、やっぱりわたしはこの人を選んで良かった。

「ゆっくりおやすみ。」









冨岡(Aside〜)
『ひゅ……っ…ハァハァ』

苦しい。苦しい。助けて。だんだんチカチカしていく視界。呼吸が上手く出来なくてだんだん過呼吸になっていってしまう。

「A、俺に合わせろ。」

義勇さんの大きな手が私の背中で呼吸がしやすいようにリズムをとってくれる。苦しい、苦しい。上手くできない、どうしよう。できない、苦しい

「ゆっくりでいい。」

私の焦りを感じた義勇さんは優しく壊れ物を扱うようにそっと包んでくれる。だんだん慣れてきてやっと元に戻るとしばらくは心配でくっつき虫義勇さんになっちゃいます








善逸(善逸side〜)
俺もAちゃんも鬼殺隊。いつ死ぬか分からない、それでもこうやって月の光に照らされたAちゃんの寝顔は誰よりも美しくて何よりも綺麗。くりくりした目がゆっくり開いて俺をとらえる。

『善逸ぅ…。怖い夢見ちゃった』

「天使か、なにか?」

何言ってるの?って言いながら俺の背中に手を回して再び目を閉じる俺の彼女、いや天使。恐る恐る背中に手を回してみるも

『ふふ、善逸の心音すごい聞こえてくるよ』

当たり前だろ、柔らかいしいい匂いするし。きっと明日は寝不足で大変だろうな。まあいいか、君の笑う顔が見れたなら。

「へへ、おやすみAちゃん。」

鬼がいない世界だったら幸せだったのかなって言ってみた→



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作者名:あおまるそ | 作成日時:2020年10月19日 0時

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