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「お疲れ様〜もう上がって平気だよ」
裏でシフトを作成する私の耳元にインカムを通じて響く上司の声。
マイクを押してお疲れ様でしたと声をかけて
帰る準備に取り掛かる。
特にしたいことも夢も無かった私は、子供もおもちゃも好きだという安直な理由から大学を卒業してすぐおもちゃの販売店に就職した。
それなりに稼ぎもあるし今では副店長も任せて貰える程になった。
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ロッカーの中で冷え切ったスマホを取り出す。
「もう12月か」
スマホのカレンダーを見てふと気付く。
おもちゃの販売店にとっては12月は繁忙期、忙しさに拍車がかかることは目に見えていた。
新しいバイトを取らなきゃなのかなと考えつつ着替えていると、震える携帯
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着信 : 北斗
「もしもし？」
「もしもし、俺だけど」
「うん どしたの？ 何かおつかい？」
「俺も今終わったから最寄りまでなら迎え行けそう」
「本当に？助かる」
「寒いから駅前のカフェで待っててよ」
「わかった」
そう言って切れた電話。
北斗に会えると思うと心なしか足取りが軽くなる。
帰A電車が出るまであと15分もあるのに早々に準備が終わる。
神様に単純な女だと笑われるかな。
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作者名：みりん | 作成日時：2020年12月5日 3時
