「男なら、胸張って絶対死なねぇくらい言ってみろ!!」 ページ6
白髪さんの撃つ弾は私を包む結界に触れて弾かれる。
それでも止まない弾丸の雨。
「最高だ!素晴らしい!」
白髪さんに向けて振り下ろした刃が交わされる。すぐに次の手に転じるも、こちらの攻撃も男には当たらない。
「っ、なんで…」
「それが、私の能力だからよ、お嬢さん。俺には、未来が見える。そこの作之助も同様に」
「それがっ、いの、…りょくっ」
厨二病じゃなかったのかよ。
弾丸も当たらず、刃も届かない。
「(一人でやっても埒が明かない)オダサクさん!」
私は一度引いて、オダサクに近づく。
「協力して下さい」
「もういい、あとは俺が…」
「いい加減にしろ!私だってやりたくてやってるんじゃないんだよ!!」
「だから、」
「でも、子供に!!子供たちに、泣いて助けてって言われたんだ!!アンタが死のうとしてるから!!自分の命を大事にできないやつが、成せるものなんて何にもないんだよ!!!小さな子供達に心配かけるような生き方すんじゃねぇよ!男なら、胸張って絶対死なねぇくらい言う根性見せてみろや!!」
こんなに一生懸命怒鳴ったのはいつぶりだろう。息が上がった。
オダサクさんがどんな顔してるかは見えない。
「死に急ぐ、あの白髪も気に入らないけど…っ、敵討ちなんかして死のうとしてる、アンタも気に入らない!」
子供達には悪いが、私の正直に気持ちだ。
まっすぐに赤毛の男を見れば、なんとも間の抜けた驚いた顔をしていた。
「…俺は、何をしたらいい?」
「隙を作ってほしい。そうしてくれれば、銀零で彼奴に絡みついてるモンをたたっ切る!」
「わかった」
「頼んどいてなんだけど、気を付けて。私は結界張ってるから、弾丸を弾けるけど…」
「大丈夫だ。…まだ、胸を張って死なないなんて言えないが、少なくとも死に向かうような戦い方は…もうしない」
オダサクさんの目には、強い光が宿っていた。
「オダサクさん、ごめんなさい。上手く避けてください」→←「異能者?…中学2年生が発症して後々に黒歴史になるアノ病ですか?」
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銀狼(プロフ) - ゾッとして怖いって思っちゃうけど次のページの手が止まらない!2周目! (2019年12月2日 20時) (レス) id: fe6437d156 (このIDを非表示/違反報告)
泉桃花クラスタ - すごく面白くて、毎日楽しみにしています。更新頑張ってくださいね!楽しみにしています! (2019年3月30日 17時) (レス) id: 1a879c682f (このIDを非表示/違反報告)
カナネ - はじめまして、いつも読ませて貰ってますm(__)m 今また始めから読み返していて…間違えてたらすみません!コトリバコ5に誤字があったような気がします(>_<) (2018年3月22日 15時) (レス) id: 2f304636ee (このIDを非表示/違反報告)
amato(プロフ) - 猫勇者(ヒナっち)さん» 怖いと思って頂けたら書いた甲斐がありますね^^ありがとうございます (2017年8月21日 17時) (レス) id: 6e722ca549 (このIDを非表示/違反報告)
猫勇者(ヒナっち) - あ、更新頑張ってください (2017年8月21日 12時) (レス) id: 3b5a43403c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:amato | 作成日時:2017年7月23日 16時