検索窓
今日:34 hit、昨日:6 hit、合計:1,069,367 hit

「男なら、胸張って絶対死なねぇくらい言ってみろ!!」 ページ6

白髪さんの撃つ弾は私を包む結界に触れて弾かれる。
それでも止まない弾丸の雨。

「最高だ!素晴らしい!」

白髪さんに向けて振り下ろした刃が交わされる。すぐに次の手に転じるも、こちらの攻撃も男には当たらない。

「っ、なんで…」
「それが、私の能力だからよ、お嬢さん。俺には、未来が見える。そこの作之助も同様に」
「それがっ、いの、…りょくっ」

厨二病じゃなかったのかよ。
弾丸も当たらず、刃も届かない。

「(一人でやっても埒が明かない)オダサクさん!」

私は一度引いて、オダサクに近づく。

「協力して下さい」
「もういい、あとは俺が…」
「いい加減にしろ!私だってやりたくてやってるんじゃないんだよ!!」
「だから、」
「でも、子供に!!子供たちに、泣いて助けてって言われたんだ!!アンタが死のうとしてるから!!自分の命を大事にできないやつが、成せるものなんて何にもないんだよ!!!小さな子供達に心配かけるような生き方すんじゃねぇよ!男なら、胸張って絶対死なねぇくらい言う根性見せてみろや!!」

こんなに一生懸命怒鳴ったのはいつぶりだろう。息が上がった。
オダサクさんがどんな顔してるかは見えない。

「死に急ぐ、あの白髪も気に入らないけど…っ、敵討ちなんかして死のうとしてる、アンタも気に入らない!」

子供達には悪いが、私の正直に気持ちだ。
まっすぐに赤毛の男を見れば、なんとも間の抜けた驚いた顔をしていた。

「…俺は、何をしたらいい?」
「隙を作ってほしい。そうしてくれれば、銀零で彼奴に絡みついてるモンをたたっ切る!」
「わかった」
「頼んどいてなんだけど、気を付けて。私は結界張ってるから、弾丸を弾けるけど…」
「大丈夫だ。…まだ、胸を張って死なないなんて言えないが、少なくとも死に向かうような戦い方は…もうしない」

オダサクさんの目には、強い光が宿っていた。

「オダサクさん、ごめんなさい。上手く避けてください」→←「異能者?…中学2年生が発症して後々に黒歴史になるアノ病ですか?」



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (441 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
774人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

銀狼(プロフ) - ゾッとして怖いって思っちゃうけど次のページの手が止まらない!2周目! (2019年12月2日 20時) (レス) id: fe6437d156 (このIDを非表示/違反報告)
泉桃花クラスタ - すごく面白くて、毎日楽しみにしています。更新頑張ってくださいね!楽しみにしています! (2019年3月30日 17時) (レス) id: 1a879c682f (このIDを非表示/違反報告)
カナネ - はじめまして、いつも読ませて貰ってますm(__)m 今また始めから読み返していて…間違えてたらすみません!コトリバコ5に誤字があったような気がします(>_<) (2018年3月22日 15時) (レス) id: 2f304636ee (このIDを非表示/違反報告)
amato(プロフ) - 猫勇者(ヒナっち)さん» 怖いと思って頂けたら書いた甲斐がありますね^^ありがとうございます (2017年8月21日 17時) (レス) id: 6e722ca549 (このIDを非表示/違反報告)
猫勇者(ヒナっち) - あ、更新頑張ってください (2017年8月21日 12時) (レス) id: 3b5a43403c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:amato | 作成日時:2017年7月23日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。