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「今日の夕飯はお兄ちゃん作のカレーなので帰らせてください」 ページ30

「武装探偵社…?」
「そうだ」
「え、その…それってその人、太宰さんも?」
「勿論」

中島君のご所望でお茶漬けを食べに入ったお茶屋さんで、私は彼らの職業を知った。
武装探偵社のことは、坂口さんからも聞いている。てっきり裏の人かと思ったが、私は、勘違いをしていたのかな?

「探偵のお二人は、今何の仕事を…?」
「虎探しだ」

その言葉に、中島君の顔色が変わる。
太宰さんが探している虎について話始めると、中島君は弾かれたように逃げ出した。

「彼奴は僕を狙ってる!殺されかけたんだ!」

もし、探偵さん達の言っている虎があの白虎なら…中島君を殺そうとしているなんて考えられない。
彼を守るように寄り添っていた、主人思いの優しい子だ。

「茶漬けを代は腕一本か、若しくは全て話すかだな」
「国木田さん、それはない。大人気ない」

腕を締め上げての2択だなんて、選択肢がないも同然だ。
中島君は観念して、話始めた。

「敦君とAちゃん、これから暇?」
「…猛烈に嫌な予感がするのですが」
「私は夕食の買い出しを家族に届けるという重要な役割があるので非常に忙しいです」

中島君同様、悪い予感を察知した私はノンブレスで言い切り、荷物を抱えると席を立った。

「虎探しを手伝ってほしいのだけれど、報酬出るよ」
「報酬…!?」

そこで揺らぐのかい、中島君や…。

「私は報酬結構ですし、関係ないので帰らせてもらいますね」
「本当に、関係ないのかい?」

河原の時と同じ声に、身体がビクリと強張った。

「関係ないというなら、一つ聞かせてほしい」
「なん…ですか?」
「Aちゃんは、何故敦君のことを”白虎君”と呼んでいたんだい?」

過去の自分を殴りたい。

「友達なんでしょ?手土産もって、久しぶりでいいじゃん」→←「寄り道なんて、もう絶対しない…!」



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銀狼(プロフ) - ゾッとして怖いって思っちゃうけど次のページの手が止まらない!2周目! (2019年12月2日 20時) (レス) id: fe6437d156 (このIDを非表示/違反報告)
泉桃花クラスタ - すごく面白くて、毎日楽しみにしています。更新頑張ってくださいね!楽しみにしています! (2019年3月30日 17時) (レス) id: 1a879c682f (このIDを非表示/違反報告)
カナネ - はじめまして、いつも読ませて貰ってますm(__)m 今また始めから読み返していて…間違えてたらすみません!コトリバコ5に誤字があったような気がします(>_<) (2018年3月22日 15時) (レス) id: 2f304636ee (このIDを非表示/違反報告)
amato(プロフ) - 猫勇者(ヒナっち)さん» 怖いと思って頂けたら書いた甲斐がありますね^^ありがとうございます (2017年8月21日 17時) (レス) id: 6e722ca549 (このIDを非表示/違反報告)
猫勇者(ヒナっち) - あ、更新頑張ってください (2017年8月21日 12時) (レス) id: 3b5a43403c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:amato | 作成日時:2017年7月23日 16時

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