聖女なんて柄じゃないです【魔法使いの約束】 (ページ9)

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８．願いはページ9

カイン「油断したつもりも、手を抜いたつもりもない。ひげのじいさんたちは、俺たちがいい加減に、仕事したと思って怒ってる。だが、そうじゃない。なんだかわからないまま、俺たちは負けて、仲間を半分失った」

カインさんの姿は本当に悔しそうで

カイン「もう、何も失いたくない......だから、あんたたちの力を貸して欲しい」

そして力強く真摯な眼差しで私達を見る

カイン「もちろん、それは俺たちのわがままだ。この世界はあんたたちの世界じゃないし、あんたたちだってしたいことがあるだろう。あんたたちに断る権利があるし、それは誰かに責められることじゃない。だけど、俺たちは······どうしてもあんたたちが必要だ。あんたたちが一緒に来てくれて、力を貸してくれるなら、何だってしよう」

その姿は正しく騎士そのもので強い意志が感じられた

カイン「俺が示せるだけの勇気と誠意を見せよう。この身で返せるだけの、感謝と礼を示そう。この誓いに形はないが、どうか、頼む。俺たちを信じて、俺たちに力を貸してくれないか」

こんなにも真剣に頼まれている......でも、やっぱりまだ分からない......

晶「······力を貸すって、何をすればいいんですか？」

！？っ晶さん

ヒースクリフ「先生を......、ファウスト先生を助けて欲しいんです」

晶「ファウスト先生......？」

ヒースクリフさんは私達と会ってから時間は短いが何度かファウストさんの名を聞いてる。それほど大切な人なのだろう

カイン「俺たちの仲間だ。死にかけてる。あんたたちがいれば助けられるかもしれない」

あんた"たち"ってことは私も入ってるのか......

晶「死にかけてるって、どうして......」

シャイロック「仲間を庇って、深手を負ったんです」

仲間を庇って......ファウストさんという人はとても仲間思いなんだな......

ヒースクリフ「······ファウスト先生は、俺がお世話になった先生なんです......先生がいなかったら、俺だって死んでた......」

すごく......悲しそう