付き添いで来ただけなのですが２【A3!】

第６２話 ページ14

実莉「あの、東さん······とても聞きにくいんですけど」

東「なに？」


実莉「あー······なんか、嫌なことというか、ケンカとかしましたか？今日の東さん、いつもより元気ないというか······」




え、そんなに驚きますか？私、これでも人の顔見るの得意なんですよ



東「······バレちゃったか。冬組のみんなと、ちょっとね·····」

実莉「あー、えー······うん」



めちゃくちゃ悲しそうな顔してて、なんだか申し訳なくなった





実莉「その、落ち込んだ時とか、悲しい時とか······誰かに相談するというか話すのもいいかもですよ」

東「え？」



実莉「誰かに少しでも知ってもらうというか、聞いてもらえるだけで······なんか、ここが軽くなるんです」




私はそう言って、心臓に手を当てた。身体的にじゃなくて、精神的にだけど




実莉「最初は、怖かったです。話すことは·····でも、不思議と劇団の、家族に話す時はなんだか安心して·····みんなになら話せるって思って。あ、無理に言わなくてもいいので！」



あたふたしてる私を見て、東さんはクスッと笑った





実莉「えーと、とにかく言いたいことは！私じゃなくても、誰かに話してみてください。東さんのペースで」


東「·····ありがとう、実莉」





······良かった、さっきよりは顔が柔らいだ気がする

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