兄 ページ17
｢はい、大丈夫です。｣
Aはそう言って最後に自分の皿に残っていた肉を食べた。
｢もう少ししたら出るか。外は明るいけどもう7時前だしね。｣
夏の夜は明るい。
Aたちの席から見える外の景色もまだ夕方のように明るかった。
それから5分後、テオくんとじんたんのお会計で店を出た。
｢今日はご馳走様でした。｣
｢またご飯いこうね。次は叙々苑行っちゃう？｣
｢おじさんたちいくらでも貢ぐよ？｣
｢もう。でも、ありがとうございます。｣
ぷくっと口をふくらませながらお礼を言う。
そんなAを2人は微笑ましく見つめていた。
｢タクシー拾うし一緒に帰ろう。｣
テオくんが道路に止まっているタクシーを止めた。
｢え、いいんですか。｣
｢夜道は危ないからね。はい、どうぞどうぞー。｣
じんたんがAの腰に手を回して後部座席に座らせる。
助手席にテオくん、後部座席にAとじんたんが座る形になった。
｢Aの家どこ？｣
｢上北沢のレスポル�擦任后�｣
｢おっけー。あ、すみません、上北沢の──────｣
テオくんがタクシー運転手にAのマンションの名前を言っていく。
じんたんが、なるほど覚えとこ、と呟く。
｢やめてください。｣
タクシーは出発した。
平和な会話が続く。
｢Aって今まで彼氏いたことないの。｣
じんたんが聞いた。
テオくんも振り返って興味深そうにAの顔を見る。
｢ないですね。忙しくてそんな暇無いです。｣
｢好きな人も？｣
AはSLHとの会話もこんな感じだったな、と思い出し笑いする。
｢……いないですね。｣
｢嘘だあ、今笑ってたじゃん。｣
｢最近この話聞かれること多くて。｣
ええ、そうなの、と残念そうにするテオくん。
｢ぶっちゃけ、歳下と歳上いくつまでいける？｣
おかまいなく質問するじんたん。
Aはうーん、と悩む。
｢好きなら何歳でも。でも、私、歳下は1歳くらいまでかなぁ。｣
｢メモメモ。｣
と、メモをとる仕草をするじんたん。
テオくんは笑ってそのメモする仕草を止める。
｢きもいって！｣
2人のコントのような言動に笑うA。
｢お客さん、着きましたよ。｣
運転手の声に反応する3人。
Aのマンションの前にタクシーが停まった。
Aは車からおりる。
窓ガラスが開いて助手席と後部座席から顔を出す2人に挨拶した。
｢ありがとうございました。また一緒に動画撮りましょう！｣
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くるみ。(プロフ) - 毎晩、寝る前の楽しみにしています。面白いです！これからも楽しませていただきます。 (2020年4月8日 0時) (
レス) id: 5a758f7779 (このIDを非表示/違反報告)
糯(プロフ) - yukiさん» ありがとうございます！前作でコメント返信できなくて申し訳なかったですm(_ _)mこれからも応援よろしくお願いします！ (2020年4月3日 17時) (レス) id: 133f118656 (このIDを非表示/違反報告)
yuki - めっちゃ面白いです！一気読み・・・！もう気づけば追っかけです・・・。 (2020年4月3日 17時) (レス) id: e5bfab260f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：糯 | 作成日時：2020年4月3日 17時
