虹に溺れてる【ＷＥＳＴ】 (ページ17)

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照史side

あとから気付いたけど、俺の家から淳太の家まで結構かかる。

やから自転車とか車とかに乗ってきたら速くAに会えたのに

俺は今Tシャツ短パン＆サンダルで全力疾走してる。ただのアホでしかないやん(←

やけどそんなアホで不器用な俺でも好きやって言ってくれる人がおるから、

今俺は最愛の人のもとへ走ってる。

橙「...つ、ついたぁ」

肩で息をしなからもたどり着いた淳太の家。

相変わらずでかい所も今はウザったらしい。

【ピンポーン】

インターホンを押す手が震えてた。

正直、Aを信じてたけど不安がないと言ったら嘘になる。

だって、淳太の方が器用やし賢いし金持ちやし。ポテチの食べ方やって上品やし。あとイケメン、、

親友やからこそ知っているいい所も今は敵でしかない。

やけどそんなネガティブな俺も受け入れてくれるAを信じる。

そう決めた。

黄『どうぞ』

案の定淳太の声がして、俺は戦いに挑むような気持ちで扉を開けた。

黄「おーいらっしゃい。」

なんか余裕の表情の淳太に招かれて、リビングへ行く。

どこで売ってるんかわからんようなテーブルの前に座ると、絨毯の感触が少しこしょばかった。

橙「...Aは？？」

黄「まーまーそう焦らんでもええやん。」

橙「そら焦るよ！！...彼氏やねんから。何処におるかだけでも教えてや」

ちょっと声を荒らげると淳太はびっくりしたような表情で「照史がそんなに必死なん見たことない」と言い、俺に近づいてきた。

そして、耳元で「お風呂やで♪」と囁いた。

橙「な...！お前まさか」

黄「んなわけないやん。親友の彼女を襲うほど俺は悪魔じゃないし」

...ん？どゆことや？

でも淳太はAを家に連れ込んだんやろ？

あかん、アホな脳では考えられへん

橙「でもAは頂いたって言ってたやん！」

もう直接聞いたろうと思ってストレートに問うた。

黄「あー。確かに言うたな」

確かに言うたって何！？こっちは命かかるぐらい大切なもん失いかけてんねんで！？

橙「なんなん！？俺と本気で張り合う気あるん！？」

黄「なんか勘違いしてるみたいやから言うけど、俺は別に照史の彼女をとる気はないで？」

橙「...へ？」

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