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目を覚ますとそこは真っ白な部屋だった。
保健室かな、と思ったけれど、本来保健室にあるべきものが何一つなかったからここは違うどこかなんだろう。
JS「あ…」
私が寝ているベッドの脇にはチソンさんがいた。
どうしてかは全く分からないけれど、チソンさんの手を見ると撫でて欲しい、という気持ちがむくむくと膨れ上がる。
JS「……………撫でてほしい？」
心地の良い低い声でそう言われ、私の首は自然と縦に振られていた。
JS「…………………よかった、成功したみたい」
チソンさんが呟いていた言葉は撫でられたことに満足している私には届いていなかった。
そういえば、なんでここにいるんだっけ。
なんの話しをしてたんだっけ。
もう少しで思い出せそうなところでなにかモヤモヤとしたものが邪魔をする。
JS「これ、ヘチャンが用意したんだ。お腹すいてるだろうから食べて。」
『果物…？』
JS「うん。ザクロ。食べたことない？すごく美味しいよ。どんな果物よりもね。」
そう言ってチソンさんがザクロの実を手に乗せてくれたからそのまま食べてみる。
『あ、おいしい』
JS「そうでしょ、！？はぁ………これで一安心かな。」
私はまんまとザクロの味にハマってしまって、チソンさんが手に持っているザクロを次から次へと奪ってしまうほどには美味しかった。
昔、ハデスによって冥界に連れ去られたペルセポネは結婚を希望していなかったが、冥界にペルセポネを引き留めておきたいハデスが用意したザクロの実を食べてしまったことにより、冥界に残ることになった。
神々の間の掟として、「冥界のものを食べた者は冥界に住まなくてはいけない」というものがある。
そうだ。ペルセポネについて書かれた本にこんなことが書いてあった。
これも、ザクロの実って言ってたな。美味しい。
誰が用意してくれたんだっけ？ペルセポネ様？
違う違う、ヘチャンさんだよ。前髪で目がほとんど隠れてしまっているけど、引き込まれるような目をした人。
じゃあ、大丈夫。もっと食べても、平気。ペルセポネは12個ある内の4個を食べたから、1年のうち4ヶ月は冥界にいなければいけなかった。
私は今何個食べたんだろう？？分からないけど、チソンさんがいっぱい持ってるから、食べるしかないの。
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ゆうき(プロフ) - ドリムの子達でギリシャ神話読めるとは💚最高さがて悶え中です！素敵な供給ありがとうございます (4月1日 2時) (
レス) @page1 id: 466922bcc4 (このIDを非表示/違反報告)
- 神話系大好き！！ (3月28日 22時) (レス) id: e69a2fd2c3 (このIDを非表示/違反報告)
にゅ(プロフ) - ドリーさん» ご指摘ありがとうございます(T^T)引き続き楽しんで頂けたら幸いです、、！ (3月28日 18時) (レス) id: 4ed3a97a79 (このIDを非表示/違反報告)
ドリー(プロフ) - すみませんオリジナルフラグが付いてますよ‼️ (3月28日 13時) (レス) @page8 id: 64f588d139 (このIDを非表示/違反報告)
- 楽しみ (3月28日 13時) (レス) id: 6ea9e976aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にゅ | 作成日時：2024年3月27日 23時
