検索窓
今日:6 hit、昨日:15 hit、合計:122,054 hit

_二十七訓 ページ28

.


「ねぇ、阿伏兎。Aは?」
「知らねェ。最近は部屋に籠りっきりだ」


話し相手が居ないと寂しいので阿伏兎がよく貯まった仕事をする食堂に訪れると案の定、死にそうな顔でペンを握っていた。
丁度お腹も空いていたので適当にものを頼んで阿伏兎と向かい合わせで座る。


「いいですねぇ、団長様は気楽に毎日を過ごせてよ」
「阿伏兎もそれ以上仕事してたら本当に死ぬんじゃない?」
「誰のせいでこんなになってると思ってんだ」


知ーらない、なんて言っていると頼んでいた物が運ばれてくる。早速かきこもうとスプーンを持った時にAが血相を変えて食堂に駆け込んできた。
久しぶりに顔見たな〜、なんて考えていると顔のすぐ目の前に何らかの小さな紙を見せられる。


「団長。この女どう思う」
「どうって……。まず近すぎて何も見えないから」
「え、あぁ、悪い悪い」


一度Aは離れて改めて写真を渡される。
そこには、黒髪で色白の泣きぼくろが特徴的な女が写っておりAに夜兎かどうかを聞けば違うと返ってくる。


「私とこの人どっちがいい?」
「なに急に」
「いいから、答えて」
「えぇー……、A?」
「どして?」
「だって強いでしょ?」


俺の女の基準は強い方がいい、ただそれだけだ。
そう目の前の彼女に伝えると聞く相手を間違えた等と溜息を吐かれた。


「はは、しぬ?」
「うわっ」


手元にあったフォークを投げておいた。軽々避けられたけど。ちなみに阿伏兎にも聞いてたけど熟女好きのおっさんなので何の参考にもならなかったらしく、さっさと帰って行った。

ただ一つ、一週間後は休みをくれと阿伏兎に伝えて。


「ねぇー、その女と休暇に何か関係あるのー?」
「とってもある。晋助の嫁(仮)」
「…………は?」
「聞いてたか?私の(エンジェル)取ろうとしている泥棒猫だ。保護者である私に挨拶もしないなんておかしな話だろう?しっかり教育してやる」


ブツブツと呟いているA。一方俺は呆然として廊下に突っ立っていた。
あのシンスケが結婚……?なんでまたそんなの、てかなんで俺に報告ない訳?まぁ、後でそんなことは聞き詰めればいっか。


「ちぇっシンスケばっかりじゃん」

_二十八訓→←_二十六訓



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (70 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
150人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 第七師団 , 鬼兵隊   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

水渚桃華 - 七瀬未来さんへ まだ少ししか読んでないですがこの作品面白いです。更新待ってます。 (2020年2月20日 17時) (レス) id: 3a85905bbd (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:なな | 作成日時:2020年2月18日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。