食事＊４５＊ ページ45
「まぁ、政府から説明を受けて、俺達を邪険に扱う審神者が多かったからなぁ。余計に殺すことに抵抗はなかったんだろう。･････とある審神者はな、加羅坊だけを愛した。俺は重傷になっても手入れされず、加羅坊には傷付くのが嫌だからと戦に出さなかった。
･････その代わり、夜伽を強要されていた」
『････！！』
「加羅坊は審神者のことをそういう目で見ていないもんだから、どれだけ我慢したんだろうな。･･･俺は加羅坊の期待を裏切った審神者が許せなくて抗議しに行ったんだが、それを一蹴りされてな。思わず殺してしまったんだが････」
『･････』
「っと、ちょいと暗すぎたな。･･･今までの話をしたのは、それらを踏まえたうえで君に言いたいことがあったからだ」
『言いたいこと？』
首を傾げると、鶴丸さんは私に本体を渡した。
ずっしりとしたその重さは、彼の命そのもののような感覚がして。
今までの審神者達が蔑ろにしてきた彼の命は、こんなにも重いものなんだと。
「完璧に信じたわけじゃない。････でも、あの言葉に心を動かされたのは本当だ。だから････
君を食うのは、しばらくやめておく」
彼の言葉に、その場の時間が止まったような気がした。
信じられなくて頬を抓ってみるけど、それを鶴丸さんがやんわりと制した。
「おいおい、そんなに強く抓ったら痕が残るだろ」
『え、と････その言葉は本当、ですか･･･？』
「嘘に見えるかい？」
『で、でも、私は本当に覚悟してます。気を使わなくても･･･！』
「ダメだ」
はっきりと彼は否定した。
以前の鶴丸さんなら喜んでいそうな言葉を、即否定した。
「その覚悟は悪くないが･･･君はもっと、自分の命を大事にしたほうがいい。それに俺はもう食う必要なんかない」
『え････お腹が減ってたんじゃないんですか？』
「確かに減ってるさ。でも優先すべきなのは俺じゃなくて加羅坊だろう？」
『あっ！』
そうだ。確か大倶利伽羅さんは、しばらく食べてなくて衰弱してるって言ってた！
そういえば最近彼の顔を見ないし、まさか最悪なことに･･･！？
「明日にでも様子を見に行けばいいんじゃないか？･･･まぁ、食われろと言っているわけじゃないんだが、どうか････どうか、加羅坊を救ってほしい」
君にはそれが出来るはずだと思ってるからな。
そう言って鶴丸さんは切なそうに笑った。
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みかづち(プロフ) - 雨蛙さん» ありがとうございます！更新頑張っていきます！！ (2019年6月1日 21時) (
レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
雨蛙 - 本当におもしろいです!久しぶりにこういう話を読んだので続きが気になります(///∇///)更新頑張ってください!! (2019年5月19日 18時) (レス) id: 43a251e5e3 (このIDを非表示/違反報告)
みかづち(プロフ) - 緑@最推し信濃さん» ありがとうございます！更新頑張ります！！(｀･ω･´)ゞ (2019年5月4日 11時) (レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
緑@最推し信濃 - めっっっっちゃ、面白いです！！！更新頑張って下さい！応援してます(^o^) (2019年5月4日 8時) (レス) id: a246b0d986 (このIDを非表示/違反報告)
みかづち(プロフ) - みるくてぃ@毒占欲の人さん» そう言っていただきとても嬉しいです！！もう一つの方も頑張って更新します！！！ (2019年1月12日 18時) (レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかづち
| 作成日時：2018年12月20日 21時
