食事＊１２＊ ページ12
審神者と別れて廊下を歩いていると
「.....嘘ばかり吐きおって」
ポツリと、俺を責めるような声が聞こえた。
......またか。
「...はは！嘘つき呼ばわりは流石に傷つくなぁ。小狐丸」
「本当のことを言ったまでよ。....ぬしさまに近付いて、何を企んでおる？」
「企んでるだなんてひどい言いがかりだぜ...聞いてたなら知ってるだろう？俺はあの審神者と仲良くなりたいだけなんだって」
俺の言葉を聞くと、分かりやすく顔を歪ませる。
そんなにあの審神者が大事っていうのか？
ずっと一緒にいた、俺達よりも。
「笑わせるな....食いたいが為に近付いておるだけであろう」
「俺はずいぶん信用がないみたいだな？....まぁ否定はしないさ。で？あの審神者を食うなって？」
「当たり前じゃ。一体何振りの刀達から疎まれていると思っておる」
「....本当に分かってないな、お前たちは」
食わなきゃ死ぬ。食わなきゃ俺達は生きていけないんだ。
政府だって、もうとっくに諦めてる。
審神者を送るのは、食料が不足してしまうから。
いわば、審神者を俺達の餌として雇ってるんだ。
政府がクソだと思うかい？ああ、俺も思ったさ。
バグ...つまり自分達の不始末の埋め合わせを生贄で済まそうとするんだからな。
だから“俺は”諦めた。誰も俺達を理解してくれないんだと
誰も俺達を救えはしないんだと。きっと伽羅坊だけが俺を理解ってくれるんだと。
だが、その伽羅坊でさえも俺のことを分かってはくれなかった。
まぁ、生き方が違うからな。審神者に希望を求めたあいつと俺とでは何もかもが違う。
でも俺は目を瞑ってきた。伽羅坊が望むなら、俺は否定しないでいようと。
今回だって、あの伽羅坊がそこまで言うならしばらく食わないでいようと
...でも
『そう言いながら結局食べないこと...私、分かってますから！』
『もちろん信じます！大倶利伽羅さんと同じで、鶴丸さんもいい人なんだろうと思いますから』
吐きそうなくらいの綺麗事。お涙頂戴の展開が大好きな人間なら言いそうなセリフばかり。
「(一体あんな女のどこに惚れたんだ？)」
伽羅坊....残念だが今回ばかりは理解できないね。
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みかづち(プロフ) - 雨蛙さん» ありがとうございます！更新頑張っていきます！！ (2019年6月1日 21時) (
レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
雨蛙 - 本当におもしろいです!久しぶりにこういう話を読んだので続きが気になります(///∇///)更新頑張ってください!! (2019年5月19日 18時) (レス) id: 43a251e5e3 (このIDを非表示/違反報告)
みかづち(プロフ) - 緑@最推し信濃さん» ありがとうございます！更新頑張ります！！(｀･ω･´)ゞ (2019年5月4日 11時) (レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
緑@最推し信濃 - めっっっっちゃ、面白いです！！！更新頑張って下さい！応援してます(^o^) (2019年5月4日 8時) (レス) id: a246b0d986 (このIDを非表示/違反報告)
みかづち(プロフ) - みるくてぃ@毒占欲の人さん» そう言っていただきとても嬉しいです！！もう一つの方も頑張って更新します！！！ (2019年1月12日 18時) (レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかづち
| 作成日時：2018年12月20日 21時
