6 . ページ8
え 、僕頑張ったよ 、頑張ったと思わない ?
ねぇがんばったよね!!!
めっちゃ話しかけたよ!
「 偉くないですか? そら … 彼方さん! 」
「 おー 、えらいえらい 」
「 もう!ちゃんと聞いてましたか!? 」
今 、僕の話を適当に聞き流しながらマイクの準備をしているのは軽音楽部の先輩 、一ノ瀬 彼方さん 。
僕と同じ ニコニコ動画で歌い手をやっている 。
通称 そらる 。
「 で ? 誰に頑張って話しかけたんだよ 。」
はやく言えよ 、と顔に出ている 彼方さん 。相変わらず素晴らしい嘲笑だ 。
「 …えぇっとぉ 、笹崎 A 、さん 」
「 …は 」
… あれ 、顔色変わった …?
「 どうかしましたか? 」
「 その子のこと好きなの? 」
質問に質問で返してくる 彼方さん 。
めっちゃ余裕そうに見えるけど 、彼方さんの額を汗が伝っているのが分かる 。
「 好きって言ったらなんなんですか 」
ついつい面白くなっちゃって 、煽ってしまう 。
コミュ障の癖に 彼方さんにはこうなんだ 。
煽らなきゃよかった 、なんて思った時にはもう遅かった 。
「 Aちゃんは 俺がもう告った 。から 、なるべく好きにならないでほしい 。」
… はい?
6人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:はるる | 作成日時:2017年7月16日 23時