ねぇ、いいんちょー。【桃】

ねぇ ２４ ページ25

貴方side




さ「じゃあ、帰ろっか」



貴「え、一緒に帰るの、？」



さ「当たり前じゃん？
朝も一緒に来たんだから。」



貴「そ、そうだけど…！」




今朝と今じゃ状況が全く違う。


問題ありありなんだけど……。



…でも、さとみくんは、




朝も今も同じ気持ちなんだろう。





そう考えると胸が痛くなる。




貴「…うん。そうだね」




さ「よし！じゃー、帰ろー！」





彼はいつもと変わらず私に対して接してくる。





とても、本当にとても、彼は優しい。





それに強い。






そんなことを考えていると




さ「…いいんちょー」




と話しかけられた。




貴「……？なに？？」




と返すと








さ「…いいんちょーは俺が守るから」






貴「……え？」







さ「次は絶対守ってみせるから」






そういう彼の顔は夕日で照らされていて






とても






きれいだった。









この気持ちはなんだろう。






こんなに彼のことを、






想っている自分がいたことを





この時はまだ知らなかった。

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