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ねぇ 27 ページ29

貴方side



彼に声をかける。



貴「…あの、さとみくん。」



そう言うと彼は私と子猫の存在に気づいたようで、



さ「いいんちょー、髪乾かさないとね。ドライヤーどこ?」




と聞くものだから、洗面台にあるよと言うと


彼はドライヤーを取ってきて、自分の前をポンポンと叩いた。



貴「えっ、と?」



さ「髪乾かしてあげるから。座って」




それよりも私は子猫の方が大事だったので




貴「この子から先に乾かしてあげて欲しい…」



と素直に伝えた。




すると彼は



さ「…次はいいんちょーだからね」




といい、子猫を乾かし始めた。





さとみくんは手慣れた手つきで子猫を乾かしていた。




途中



さ「よしよし。お前綺麗だな〜。もうすぐだぞ〜」




と子猫に話しかけているさとみくんを見て



少し微笑ましくなったのは秘密だ。



子猫のドライヤーが終わると




子猫はふわふわになっていた。




思わず抱っこしてしまっていると、





さ「いいんちょー、そいつ持ったままでいいからこっち来て。」




と言われたので素直に行くことに。




彼はとてもドライヤーが上手い。




理容師さんとかなれるかもなぁなどと思いつつ




私の腕の中でゴロゴロと喉を鳴らしている子猫を見た。





今はとっても暖かくて、プルプル震えてもいない。






…ちょっとは安心できたかなぁ





カチッ





私の分もドライヤーが終わった。




さとみくんにお礼を言わなきゃ、と思いつつ彼の方に振り返った。






その瞬間抱きしめられた。





ギュウ……






今日の放課後よりもっと力強く。




そして震えていた。






当の私はわたわたするので精一杯だ。





貴「さ、さとみくん!どうしたの?」




そう言っても彼は何も答えてくれない。




そんな時間が数分は流れた。




不意に彼が





さ「…ほんとに心配した。」




といい、顔を上げた彼は少し涙目だった。






さ「Aに何かあったら俺……」





というものだから





貴「そ、そんな!心配しすぎだよ……。」




貴「でも…ありがとう。ほんとにさとみくんがいてくれてすっごく助かった」




そう言うと彼は少し照れたように


さ「……ん」



と納得したように離れていった。








少し彼の体温が離れがたい、なんて。

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設定タグ:すとぷり , 桃色の彼   
作品ジャンル:恋愛
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莉亜(りあ) - 作者様神すぎてさとりすの人尊タヒしますよ、(?) 続ききになるぅぅ、、!!!! (2022年2月27日 14時) (レス) @page46 id: 1eb5a2c8ee (このIDを非表示/違反報告)
泡沫(プロフ) - 森田と森下……なんだかもりもりしてますね!(?) (2022年2月7日 18時) (レス) @page8 id: 7687e77697 (このIDを非表示/違反報告)
焙じ茶 - はわわわわ、、、かわいい、、、!さとみくん、、、!!!更新楽しみにしてます!頑張って下さい! (2022年2月4日 8時) (レス) @page45 id: 0167f82c96 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ - きゅんきゅんの渋滞なう (2021年6月12日 19時) (レス) id: aad284d8e0 (このIDを非表示/違反報告)
ずんだ属性の餅(プロフ) - まぁっお久しぶりです菜々瀬さん!とても楽しみにしておりました(´>ω<`)さとみくんはもちろん、夢主ちゃんにもキュンっとなって癒されます…(´ω`)更新、これからも応援しています…! (2021年5月26日 0時) (レス) id: 2a0d204488 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:菜々瀬 | 作成日時:2020年4月17日 12時

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