Twenty eight ページ28
「はぁ!?」
オシャレなカフェに似つかない、美咲の大きな声。
……こうなる事なんて想定内なんだから。
「ちょっと、静かにしてよ」
「何、なんでアンタそんなに落ち着いてんの!?」
「だって……、」
過ぎたことを考えても、仕方ないじゃない。
建前でもその言葉は、自分が遊び人みたいでどうしても言えなかった。
「……あ、ちゃんとゴムしてたし!」
「そ、そういう問題じゃないでしょ……」
目の前で項垂れている美咲を横目に、
何故私はこんなに冷静なのかと、ふと考えた。
(……そっか、)
答えは、安易に出てきた。
昨日の登坂さんを、剛典と重ねていたから。
だからこんなにもすんなりと受け入れられるのだ。
「で?そんなに腰痛いって事は、相当良かったんでしょ」
ニヤニヤと笑いながら聞いてくる美咲。
やっぱりこうなるか、と小さく溜息をついて続けて言った。
「ご想像にお任せします〜」
正直、私だってお酒入っててあんまり覚えてないしね。
美咲が「ケチ」なんて口を尖らせてるが、
そんな事死んでも言わない。
『ーーッ、A、』
……え。
一瞬、本当に一瞬。
脳内を過ぎったのは、昨日であろう登坂さんの顔で。
(ま、まって……)
何でか知らないけど、その、登坂さんの顔が頭から離れなくなって。
「なんか、顔赤いけど大丈夫?」
「だ、いじょうぶ!」
頼んでいたオレンジジュースを、
まるで昨晩のお酒の如くぐいっと飲み干した。
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あーちゃん♪三代目臣 - 続きが気になります!更新頑張って下さい♪ (2016年6月24日 16時) (レス) id: 2d5ad47091 (このIDを非表示/違反報告)
SnowMan(プロフ) - 続きが気になりすぎて・・・w更新頑張ってください!楽しみにしてます!! (2016年6月15日 22時) (レス) id: 644d38fc56 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - Aina.Iさん» そのコメントが一番嬉しいです!( ; ; )頑張ります! (2016年5月25日 23時) (レス) id: 7697fcb41b (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - riiinさん» わわわ、ありがとうございます!( ; ; )できればまたすぐ更新したいと思ってます! (2016年5月25日 23時) (レス) id: 7697fcb41b (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - あかりさん» 遅くなりましたが更新しました( ^_^)/~~~また近々更新しようと思ってます!コメントありがとうございます( ; ; ) (2016年5月25日 23時) (レス) id: 7697fcb41b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:K | 作成日時:2016年4月3日 20時