【ONEPIECE】レストランオパール営業中Ⅱ (ページ3)

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本日4本目の葉巻を吸い始めるシキはどこか思いふけているようだった。

「だがなぁ、海賊辞めて田舎で暮らすなんざ俺には似合わないしな」
「ではこういうのはいかがでしょうか？」
「あ？」

「——―――――――ですよ」
「あぁ！？」

シキは驚愕し、葉巻を床に落とす。

「シキ様が持つ技術力、軍事力、そしてシキ様の才能を活かせばあの方(・・・)をも超える王になるのではないでしょうか」
「まぁ、確かにな。お前の言うことにも一理あるな」

シキは腕を組んで「うーん」と悩み始める。

「おそらくこれが為されれば世界でも初、歴史にシキ様の名前が大きく刻まれることになるでしょう」
「う、む、、、」

「弱肉強食とシキ様はおっしゃいました。動かなければ負ける、弱者として埋もれていくだけ。シキ様はそんな人生で終わるのですか？金獅子のシキと言われた猛者がこのまま埋もれていくのですか？」

シキはカッと目を見開き、懐から携帯電々虫を取り出した。

「おい、俺様だ！今すぐ技術スタッフを全員かき集めろ！おう、今すぐだ！寝ていようが関係ねぇ！たたき起こして連れてこい！」

シキは椅子から立ち上がる

「どうやら忙しくなるから戻るぜ。お題は後日必ず届ける。てめぇにはでっかい借りが出来ちまったからな」
「はい、またのご来店お待ちしております」

シキは大急ぎで帰っていった。

後日、オパール宛てに銀のアタッシュケースが2つと横縦ともに1.5mの箱が届いた。
アタッシュケースには札束がぎっしり詰まっていた。
そして箱には、

「これで娯楽がちょっと増えたな」

大きな液晶テレビが入っていた。

今、空前のテレビブームが世界を席巻していた。
遠隔でのやり取りには電々虫という技術があったものの、数が少なく高価な為貧困の民には行き届かないのが現状であった。
しかもビデオ通話としての機能しかない為娯楽としはいまいちだった。

しかしテレビならば局から放送を伝えることができ、内容もバラエティからスポーツ、ドラマと多岐にわたる。

生産単価も電々虫より低いため販売価格も安くなるため庶民にも手が届きやすい。
そしてシキならばこれらを実現させることが可能だとAは思っていた。

そしてこの世界的ブームに一番頭を悩ませたのはモルガンズである。
報道業界は彼の独壇場だったが、シキの登場により情勢は一気に変わったのである。

シキＶＳモルガンズの報道合戦が見れるのかもしれないとAはほほ笑むのであった。