【ONEPIECE】レストランオパール営業中Ⅱ (ページ1)

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レストランオパールは店内の姿をいかようにも変えることができる
それはフランキーが取り付けたレバーを引けば7つの姿に変化する

そして今日のオパールは料亭をモチーフにしている
その理由というのが、今日の客が歌舞伎役者っぽいからである

その客もかなりの大物らしい
自分の手配書を自慢げに見せてくるあたり相当自信があるのだろう

その手配書かなりあくどい顔をしている
いまやトレードマークの舵輪が刺さってないが、十分悪人面である

「ジィッハッハッハッハッハ、こりゃうめぇ。おい久遠。俺の専属シェフにならねぇか？お前の料理なら毎日でも食いたいくらいだぜ」
「ありがとうございます。ありがたいお誘いなのですが、お断りさせていただきます」
「ほぅ、金は言い値でくれてやる。最高の設備と食材を揃えてやるってのに断ると？」

その海賊は提供した葉巻を吸いながら、こちらを覗いていた

「ええ。それは料理人にとって最高の環境ですが、私はご贔屓にさせていただいている常連の方々を捨てることはできません。それは私なりの仁義の貫き方です」
「海賊には海賊の、料理人には料理人の仁義があるか、俺の眼はまだ腐ってねぇな……」
「しかし、お客様ほどの海賊なら腕のいい料理人は山ほど抱えているでしょう？」
「あぁ、だが俺は海賊。欲しいものは何が何でも手に入れるのさ」

その男は今までみた海賊より海賊らしかった

「今日はここまでにしてやる。だが、いつかお前を俺の料理人にするぞ」
「その日が来ないことを祈ります」
「ジィッハッハッハッハ！しかしなんだぁ、カイドウやリンリンがこの店にこだわる理由がわかる気がするぜ。酒もうめぇ、肴もうめぇ、落ち着く環境だから胸に秘めるもんをはなしたくなる。人間の心理だなこりゃぁ」
「ありがたい評価ですね」
「はぁ～、どうせだったらあいつと一杯ここで飲んでみたかったなぁ」

その男はふーっと煙を吐きながら、憂うように呟いた

「その方はどういった関係だったのですか？」
「犬猿の仲だな。お互いの理念も理想も違っていたしなぁ、顔を合わせりゃ大砲ぶっ放ちあっていた」

それだけだとかなり仲が悪いのだとわかる

「だがなぁ、あいつの実力は認めてたんだぜ。くっそ気に食わねぇ野郎だったけどよ、俺たちが組めば世界だって手中におさめれたんだぜ」
「へぇ～」

スケールが大きすぎて、話についていけない
男の昔話を聴きながらAは今晩のメインディッシュの調理を開始した